10月1日より消費税の増税が始まるが、「駆け込み需要」という話はあまり聞こえて来ない。これをいいことに、政府は、制度の改定が浸透しているとかいろいろ都合のいいように言っているが、多くの庶民にとっては駆け込み需要する余裕もないと言ったところが実情ではないだろうか。
自分の予測では、10月1日以降、消費はさらに低迷するとともに、「軽減税率」、「経過措置」、「ポイント還元策」については、その手続きの面倒さと、不公平さで国民の不満が爆発するのではないかと睨んでいる。
〇軽減税率について
大体、「軽減税率」という言葉自体が気に食わない。安倍首相のよく使う「印象操作」でいやらしいからだ。これでは、あたかも、減税をしたのではないかと勘違いしてしまう。はっきり言ってこれは減税ではない。「増税据え置き」というのが正しい言い方だ。
大手新聞各社は、増税反対の記事を書かれるのを恐れた政府に手なずけられ、自分たちだけ生活必需品と称して、早々と定期購読の新聞を軽減税率の対象とし、増税据え置きにしているのだから。矛先が鈍るのはあたりまえだ。選挙戦のときでも最大の争点だった「消費増税」問題から国民は目を逸らさせることが出来た。
この図を見ると大方の人は、改めて「新聞」が軽減税率の対象になることがおかしいと思うことだろう。「2019年10月から消費税が10%に!軽減税率の準備は大丈夫?」
〇経過措置について
経過措置はこれまで何度も増税をしているので、学習効果は上がっているとは思うが、「改正後の税率は、適用開始日以後に行われる各種取引に対して適用されるが、適用開始日以後に行われる一部の取引(請負工事や資産の貸付など)については、改正前の税率を適用するという経過措置が講じられている」というもの。
その指定日は、消費税10%引き上げ開始日の半年前の2019年4月1日である。要するに、4月1日より前に契約し、実施が10月以降になる一部の取引は現在の8%の消費税になるということだ。
不正がないことを祈るばかりである。
〇ポイント還元策
■時差Bizライナー
ちょっと本題からずれそうだ。昨年から始まったことだが、朝ラッシュ時間帯の混雑緩和を狙って、7月だけの期間限定で、東急田園都市線と東横線で朝6時台に特急の臨時列車を運転している。
田園都市線はいつも利用しているが、長津田駅6:14発の「時差Bizライナー」は、自分の通勤時間帯で、溝の口駅から各駅停車に乗り換えれば、乗ることが出来る。
どうして突然こんな話をするかと言うと、その期間の定期を持っている人が、その臨時列車に乗車すると必ずいくつかの商品がもらえるという車内広告を見つけたからだ。(画像)
Suicaを定期券として使っているので、どうしたらこれがもらえるのか駅員に聞くと、スマホでないと使えないと言う。これは今知ったことだが、下図のようにする。そんな時代になったんだ。
■ファミペイ
コンビニを使う機会は多い。ほとんど毎日行っているほどだ。ファミリーマートが多い。
右図のようにスマホで、ファミマのアプリを開き、バーコードの画面を出してリーダーで読み込む。
次の日もそのお店に行くと、多分新しい担当だと思うが、「ファミペイを使いますか」と聞かれないので、言われるまま現金で支払いをし、「ファミペイはどうしたらいいのですか」と聞くと、「先に呈示しなければいけないのですよ」と言われ、もう一度精算をやり直した。
電子マネーとかスマホ決済とか、下図のように、日本は諸外国に比べキャッシュレス化が遅れていて、オリンピックを控え、その普及を急いでいるようだが、当然メリットもあればデメリットもある。
こんな記事が。消費増税、ポイント即還元 コンビニ大手、キャッシュレス決済2%分(朝日新聞、8月22日号)
人手不足には効果がありそうだが、最初のうちはレジに行列が増えて大混乱するだろう。そして、これは老人とか、低所得者にとっては厳しい制度だ。そして、それに対応出来る大型店と、出来ない中小規模店ではさらに差が付きそうだ。
キャッシュレス決済は今、戦国時代の様相で、何が何だか頭が変になりそうだ。
キャッシュレス決済の戦国時代、2019年の覇者は「この会社」!(2019.1.4)
続く。