ブログの更新が滞っている。気力・集中力の低下が最大の原因だが、雨の日が続き、心の中にもカビが生えている感じがするのも影響しているような気がする。
〇記録的な低温と日照時間の少なさ
このタイトルの記事も何度も挑戦したが、いつも途中で挫折し、手掛けてからもう2週間。日にちが経つと刻々と状況が変化するので、書いていた文章が通用しなくなる。
それでも、その間も天候が悪い日はずっと続いている。関東甲信の昨年の梅雨明けは例年に比べ異様に早く6月29日。今年は例年並みの7月21日を予定しているそうだ。
梅雨の期間は例年並みなのに、違うのは「グズグズ天気」というそうだが、気温の低さと日照時間の少なさが記録的だということだ。
上図は6月30日から、7月15日までの東京の天気。
7月に入って最高気温が30℃を超える真夏日はゼロ。25℃以上の夏日はたった5日。こんなことは、1986年(昭和61年)以来、33年ぶりのことだという。
昨日は「海の日」という祝日だったこともあり、海に繰り出す人も多いはずなのに、海の家も閑散としている様子をテレビが伝えている。ちなみに昨年の東京の最高気温は34.4℃の猛暑日、今年は25.0℃だった。
昨日は午前中だけの出勤だったが、出勤どきの服装もみんなまちまちだ。自分は半袖だったが、朝早い時間は寒さで震えるぐらいだった。
日照時間の少なさはもっと深刻だ。7月に入って東京の日照時間は合計で5時間36分、何と八王子は1時間ちょっとという少なさだ。14日現在、18日連続で「日照時間3時間未満」となり、これは東北や関東で低温による農業被害が出た1988年を超え、1961年の年の統計開始以来の最長記録を更新したそうだ。「都心18日連続「日照3時間未満」、最長を更新(7月15日、読売新聞)」参照
気象庁は「7月末には平年並みの暑い夏に戻る見通し。梅雨明けも期待され、冷夏は続かないとみられる」としているが、野菜の高騰が続いている。
しかし、全てが悪いわけではなく、白菜やレタスは安いという。また、キノコはこのじめじめとした気候が適していて、シイタケなどは大豊作のようだ。
「災害級」と呼ばれ、熱中症で9万人余りが搬送された昨年の猛暑のことを思えば、今年は「天国」である。
〇平成の米騒動
冷夏と言えば、今から26年前の1993年(平成5年)に起きた「平成の米騒動」を思い出す。
〇記録的大雨
大雨は東日本に移り、大雨が降るという触れ込みだった。これは7月4日朝の空模様。黒雲の流れが異常に早く、正に「風雲急を告げる」という雰囲気が漂っていたが、これも幸いに難を逃れた。
先月28日からの総雨量は、九州南部や熊本県の広い範囲で300ミリを超え、宮崎県・えびの市(地図)では1089.5ミリという、記録的な雨量に達した。
1000ミリという雨は想像もつかないが、Wikipediaの「宮崎県」を見ると、同市の平均降雨量は6月が最大で、539.2㎜だというから、1週間足らずで2ヶ月分の雨が降ったということになる。
〇過去の大雨災害
しかし、どうしたことか、この時期になると毎年のように大きな水害が起きている。最近の大きな水害については、ほとんど記事にしている。
昨年は「平成30年7月豪雨」。大雨の前日の夜赤坂自民亭で自民党幹部がどんちゃん騒ぎをしたことも記憶に新しい。
梅雨前線に向かって南から暖かく湿った空気が大量に流れ込んだのが主因で、台風7号も影響。
これまでの豪雨の事例に比べ、広い地域で2日間あるいは3日間の雨量が多いのが特徴で、西日本から東海地方にかけての地域を中心に、多くの地点で48時間、72時間雨量の観測史上最大値を更新した。
そして、最大の被災者が出た広島県は自分の故郷であり、その呉市は24人が死亡、以前住んでいた愛媛県、福岡県、山口県も大きな被害に遭っている。被災地の地名はみんな知っているところだ。
その10月高校の同窓会があり帰省したが、そのころはまだJR呉線が全線開通していなかった。
2019年10月末開通予定だという。(地図)
■【平成29年7月九州北部豪雨】 2017年7月5日~7月6日
梅雨前線や台風の影響で西日本から東日本を中心に局地的に猛烈な雨が降り、福岡県、大分県を中心に大規模な土砂災害が発生。死者40人、行方不明2人。1600棟を超える家屋の全半壊や床上浸水。
ここは、「朝倉の三連水車」(写真)という地元の観光名所があり、自分も見に行ったことがある。どうなっているか心配だったがこれだけは無事だったようだ。(拙ブログ「寺家(じけ)ふるさと村3」(2017/7/9)参照)
■【平成27年9月関東・東北豪雨】 2015年9月9日~11日
鬼怒川の堤防が1949年以来66年ぶりに決壊。約6500棟がある一帯が冠水し、住宅が流され、県警などに「人が流された」との通報が相次いだ。」
常総市では鬼怒川と小貝川に挟まれた広範囲が水没し、直接的な死者2名、災害関連死12名、負傷者40名以上の人的被害のほか、東日本大震災の教訓を取り入れて2014年に竣工したばかりの常総市役所本庁舎が浸水したのをはじめ、全半壊家屋5000棟以上という甚大な被害を受けた。(拙ブログ「豪雨災害」(2015/9/12)参照)
■【平成26年8月豪雨による広島市の土砂災害】 2014年8月20日
これもまだ記憶に新しい。
この災害死の数は、国土交通省の発表によると土砂災害による人的被害としては過去30年間の日本で最多であり、1983年7月に島根県西部で87人が死亡・行方不明となった豪雨(昭和58年7月豪雨)による土砂災害以来の大きな人的被害となった。
同県は、土砂災害の恐れがある「土砂災害警戒区域」を全国最多の49,500カ所と推定している。(ちなみに2位は島根県の32,288カ所)
こうした場所は、大雨で地滑りや土石流が発生するリスクが高い。真砂土が堆積したもろい傾斜地だった場合、厚さ数メートルの地表が水を含んで一気に崩れた可能性が考えられる。
津波よりも頻繁に襲ってくる山津波(土砂災害)について、専門家によると、「早めに安全そうな場所に避難するのが一番だ。土砂崩れには、しばしば前兆がある。地鳴りや異臭を察知しなくてはいけない」という。(拙ブログ「歴史に学ぶ」(2014/9/27)参照)
津波よりも頻繁に襲ってくる山津波(土砂災害)について、専門家によると、「早めに安全そうな場所に避難するのが一番だ。土砂崩れには、しばしば前兆がある。地鳴りや異臭を察知しなくてはいけない」という。(拙ブログ「歴史に学ぶ」(2014/9/27)参照)
〇線状降水帯
上記の集中豪雨の全ては「線状降水帯」が原因である。以前からあったが、この用語が煩雑に用いられるようになった「平成26年8月豪雨による広島市の土砂災害」以降だそうだ。
そして、線状降水帯を生む現象を「バックビルディング現象」という。
日本で起きた集中豪雨事例を客観的に抽出し降水域の形状についての統計解析を行ったところ、台風によるものを除いて、約3分の2の事例で線状降水帯が発生していることが明らかにされたという。
来年のオリンピックは7月22日から競技が始まるようだ。こんな異常気象には慣れてしまったが、果たして来年、開催出来るのだろうか。
来年のオリンピックは7月22日から競技が始まるようだ。こんな異常気象には慣れてしまったが、果たして来年、開催出来るのだろうか。