本日(6月11日)は梅雨の中休みとなったが、昨日の雨は凄かった。
先週7日(金)に梅雨入りした関東甲信地方、東京は昨日の10日(月)は一日中雨が続き、今年一番の雨量。9日(日)の降り始めからの雨量が100ミリを超えたそうだ。
〇6月は雨の季節のイメージ
このグラフを見ると、9月、10月に続き、6月の降雨量は年間で第3位と、意外な結果であることが分かる。
日本では、梅雨より台風ということなのだろう。
こんな曲がある。
小椋佳 六月の雨(1971年)/太田裕美 九月の雨(1977年)
〇6月が雨というイメージをさせるもの
データは無いが、雨というイメージが強いのは、降水量ではなく、雨の日が多いのではないだろうか。そして、それをイメージ付ける風物詩の数々だ。
拙ブログでもタイトルに「雨」が付くものを検索すると18タイトル中9つと、半数が6月に投稿している。
その風物詩とは「てるてる坊主」「かたつむり」「かえる」「あじさい」。歌で追ってみよう。
童謡・てるてる坊主(1921年)/童謡・かたつむり(1911年)
■てるてる坊主


この風習は中国から入ったもので、ホウキを持った「掃晴娘(サオチンニャン)」と呼ばれる女の子が、ホウキで雨雲を払って晴天を導いたという伝説から生まれたものだという。
それが日本に伝わり、日照を祈願する僧侶や修験者が男であったため「てるてる坊主」になったようだ。
この歌は3番まである。3番の最後にびっくり。「それでも雲って泣いていたら そなたの首をチョンと着るぞ」と罰を与える詞になっているという。
■かえるの合唱


1930年にスイスの教育者ツィンメルマン博士によって日本へ伝えられ、玉川学園(東京都町田市)の合唱指導で使われた「かえるの合唱」の原曲を聞いて、作曲家の岡本敏明が日本語に翻訳した。
■かたつむり
「かたつむり」は、1911年(明治44年)に「尋常小学唱歌」上に掲載された日本の童謡・唱歌。陸に住む巻貝の一種である「かたつむり」は、古くは「蝸牛(かぎゅう)」とも表記され、「でんでんむし」の愛称でも親しまれている。
でんでんむしの愛称の由来については、古典狂言の一つ「蝸牛(かぎゅう)」において、
でんでん むしむし でんでん むしむし
と繰り返し唄われる場面が関係しているのではないかといわれているそうだ。


■あじさい(紫陽花)
今はそんなことはない。派手なのだけが良いのではないことが、ようやく分かったのかもしれない。
「雨の中で咲き誇るあじさいは普段より数倍美しい。あじさいを美しく見るための雨、と考えれば人生かなり得した気分に」なれば最高だ。
〇晴れと雨、どちらが好きですか?
明らかに答えが決まっているような質問にように思えるが、朝日新聞土曜版be6月8日、「(be between 読者とつくる)晴れと雨、どちらが好きですか?」という記事があった。
■歌は雨の情感に軍配
晴れ好きは93%に達した。「爽快で気分が良い」(大阪、79歳男性)、「北アルプスの山小屋で満天の星がこんなにたくさんあるのかと思った」(兵庫、92歳男性)。神奈川の女性(62)は「お日様に当たった洗濯物の匂いが好き」と答えた。
新聞配達の経験がある茨城の男性(75)は、新聞が雨にぬれたため何度か再配達を求められたと振り返り、「ラッピングがなかった時代、雨を恨めしく思った」。土砂災害警戒区域に住むという兵庫の女性(67)は「昨年の豪雨では大変怖い思いをした」という。
こんな声も。「くせ毛なので、外回りの仕事の訪問先に着いてひどい髪をなんとかするのに苦労し、泣きそう」(東京、52歳女性)、「電車通勤でぬれた傘が自分や他人に当たるのが嫌。梅雨時は『痛勤』電車と化す」(愛知、57歳女性)。
晴れ好きの人たちの梅雨対策とは? 部屋干しの洗濯物が生乾きになるのを避けるため、長野の女性(50)は「窓を開け、石油ファンヒーターをつけて洗濯物を乾かす。洗濯物は臭くならず、部屋の湿気がとれ、灯油も使い切れるので、一石三鳥」と話す。大雨の日にも有効なのか気になるところだが、千葉の男性(59)が「梅雨の時期はただでさえ気分が塞ぎがちなので、モチベーションがアップするような色合いの服を着たり、小物を持つようにしたりする」というように、気の持ちようが肝要なのかもしれない。
雨は記憶に残りやすいのだろうか。長崎の女性(69)は激しい雨の日になると、悲しかった経験と大好きだった祖母を同時に思い出すという。
「小学生だった頃、急な雨で級友たちはお母さんが傘をもってお迎えに来るが、共働きの我が家はそうもいかず、おまけに片道約1時間の遠距離通学。ぬれて帰るしかありません。その日も激しい雨が降りだし、やみそうになかったので歩いていたら、向こうから私の赤い傘を手に歩いてくる祖母が着物の裾をぐっしょりぬらしながら『遅くなってごめんね』。その途端、涙がボロボロとこぼれました」
天気だと晴れの圧勝だが、歌になると3分の2が雨派。「八代亜紀の『雨の慕情』が好き。聴いていると心が楽になる」(福岡、71歳男性)、「高校時代、井上陽水の『傘がない』が好きだった。雨の歌の方が記憶にある」(大阪、62歳男性)、「雨の歌は自分に寄り添うような曲が多い。読書しながら雨の歌を聴くと気持ちが落ち着く」(東京、16歳女性)。
八代亜紀 雨の慕情(1980年)/井上陽水 傘がない(1972年)
〇こどものころの「雨」
雨の日は庭に小さな川や堤防を作って遊んでいた。まんざら憂うつな日が続いていたとも思えない。雨に濡れるのも気持ち良かった。
今さらそんな遊びは出来そうにないが、雨は汚れを洗い流してくれる。そして、渇水で苦しんでいる国の人たちのことを思えば贅沢な悩みだ。
最後はこの曲
イルカ/雨の物語(1977年)