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さようならの意味

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イメージ 1 前作「英語以外でさようならの言葉」で改めて気づいたことだが、どの言語にもさようなら」という別れの言葉には、近いうちからずっと先までという違いはあるが、再会を期すものから、永遠の別れまで、幅広い表現方法があるということだ。

 それを右図に記したが、からっきし外国語には疎いので間違っていればご指摘下さい。

別れに際して、再会を期しているかどうかの判断が難しい曲

尾崎紀世彦/また逢う日まで(1971年)

 第13回日本レコード大賞・大賞と第2回日本歌謡大賞・大賞をダブル受賞した「また逢う日まで」は、文字だけ見れば再会を約しているように見えるが、付き合いそのものの終わりを感じさせられる。
                                         
<歌詞>

 
また逢う日まで 逢える時まで 別れのそのわけは 話したくない なぜかさみしいだけ なぜかむなしいだけ たがいに傷つき すべてをなくすから ふたりでドアをしめて ふたりで名前消して その時心は何かを 話すだろう

 また逢う日まで 逢える時まで あなたは何処にいて 何をしてるの それは知りたくない それはききたくない たがいに気づかい 昨日にもどるから ふたりでドアをしめて ふたりで名前消して その時心は何かを 話すだろう
森山良子/今日の日はさようなら(1967年)

 「今日の日はさようなら」は、ボーイスカウトやガールスカウトの活動において、団員やリーダーたちによって歌われるスカウトソングになっている。またNHKの『みんなのうた』でも放送されたほか、1973年には高等学校1年生の音楽の教科書に掲載されている。 

 ここで、「今日の日はさようなら」だが、「また会う日まで」とある。その言葉の中には、もう会うことは無いだろうが「その想いは永遠」というニュアンスが含まれるようだ。

<歌詞>

 いつまでも絶えることなく 友だちでいよう 明日の日を夢見て 希望の道を

 空を飛ぶ鳥のように 自由に生きる 今日の日はさようなら また会う日まで

 信じあうよろこびを 大切にしよう 今日の日はさようなら また会う日まで また会う日まで
「さようなら」とは言ってみたものの、未練たっぷりの歌

 どうやら、さようならを複数回繰り返すのは未練がある証拠のようだ。

鈴木三重子/愛ちゃんはお嫁に【さようなら さようなら 今日限り】(1956年
都はるみ/好きになった人【さようなら さようなら 好きになった人】(1968年)



「さようなら」の意味がわかる曲?

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 ロス・プリモスは、2009年に心筋梗塞で亡くなったメインボーカル・森聖二(70歳で没、写真)を中心とする、1960年代、本ムード歌謡界を代表するグループ。「ラブユー東京」(1966年)などのヒット曲で知られるが、「さようならは五つのひらがな」(1968年)もヒットした

 しかし、歌詞からその意味はくみ取れない。


「さよ(う)なら」が人生の最後の発言だった人の思い出

淀川長治

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 約32年にわたって「日曜洋画劇場」(テレビ朝日系列)の解説を務め、人懐こい笑顔の表情で解説を進めていくことで「ヨドチョーさん」「ヨドさん」と呼ばれるほどに多くの視聴者に親しまれてきた淀川長治氏(1998年、98歳で没、写真)。

 同番組の解説の締め括りには毎回「それではまた次回をお楽しみに、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ!」と強調して言う独特の語り口から全国的に有名になり、「サヨナラおじさん」とも呼ばれた。
 
 番組開始当初は「サヨナラ」の回数が毎回異なっていたが、ある日、小学生の少年から直接電話を受け、「淀川さんが『サヨナラ』と何回言うかが友達の間で毎週賭けられている」との話を耳にした。実際は、賭けといってもただ当たったら自慢するだけのたわいのないものではあったが、淀川は少年に「賭けをするのは良くないことだ」と諭し、それからは「サヨナラ」の回数は3回だけにすると決めた。
 
 1998年9月6日、生涯の親友であった映画監督の黒澤明が死去した。その2ヶ月後の11月11日、淀川は腹部大動脈瘤破裂に伴う心不全により、黒澤の後を追うように息を引き取った。

 彼は死の前日にも車椅子で『日曜洋画劇場』のスタジオに入り、『ラストマン・スタンディング』の解説収録を行っていた。病気の影響で声は著しく嗄れており、解説前にその事について触れた上で「今日はこんなガラガラ声で本当に申し訳ございません」と詫びを述べていたが、最後は
サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ!」と言って人生の最後を締めた。

ジェットストリーム

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 テレビなど、ユーキャンのこのCMが目立っている。

 FM東京の24時から始まる深夜の音楽番組「ジェットストリーム」は、もう半世紀前になるが、入社したての頃、会社の寮の部屋でよく聴いた番組だ。

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 名ナレーションで鳴らした城達也(1995年、63歳で没、写真)が27年間の最終出演となった1994年12月30日の際発した印象的な言葉。

 次の映像では8分33秒頃から始まる。「長い間本当にありがとうございました。…では皆様さようなら」。既に食道がんに犯されていた彼は、その2ヶ月後に帰らぬ人となった。


 その報を聞いて本当に驚いたものだ。

 「ありがとう」「さようなら」は一見何のつながりも無いような言葉だが、実は大きな意味がある。
 
 人生の別れの際にはこの二つの言葉が大切で、自分もそのとき意識さえ残って入れば、この言葉を使って死にたいと思っている。

ありがとうさようなら(1985年)


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