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自転車の歌

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 自転車有酸素運動で、身体にいいことは分かっている。

 中学校から高校のときはよく自転車に乗っていた。そのころ住んでいた広島県呉市はとても坂道が多いところ。友人の家に行くには何度もその坂を越えて行かなければならない。地図で調べてみると、片道9㎞ある。いつもではないが、自転車を漕いで彼の家に行ったこともある。今から思えばとても信じられない、人生において最も元気のある頃だった。

自転車の効用

 スコットランドのグラスゴー大学の研究チームが大人数を対象に各人の行動と癌、心臓疾患に代表される健康上のネガティブ事項のリストを比較し、『British Medical Journal』に最近発表し研究によると、自転車通勤者はで死亡するリスクが45%心臓疾患のリスクが46%低くなっていることが分かったそうだ。【「自転車通勤をしている人」が健康な理由(ライフハッカー[日本版] 5/15)】

 この結果を聞いて、特別驚きはしない。「さもありなん」という感想だ。
 通勤時に自転車に乗るという選択肢はあった。いつも乗っていれば心筋梗塞で倒れるのは避けられたのかもしれない。

 歩けば駅まで30なのでちょうどいい距離だ。それをしなかったのは坂道だったからである。帰りが上り坂なのが辛い。当時は毎日のように帰りがけ酒を飲んでいたので、飲酒運転になるという理由もあった。それならまだ歩いた方がいい。

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 そして、スーツで自転車に乗るのも心地が良くない。冬は風が冷たくて寒いし、夏は暑くて汗が出るので会社に着いたとき気持ちが悪い。

 今更手遅れだが、ネットを見ると、どうやらストレッチ性、撥水性、ウオッシャブル対応で、3つボタンの、通勤用のスーツなるものが発売されていたようだ。(写真)AOKI初の自転車通勤スーツ「LES MUES バイクライン」
自転車の活用

 今、全世界で自転車が見直されている。それは前述の通り、健康にいいということと、もう一つは「環境にやさしい」という理由からだ。

 特に、PM2.5の大気汚染と交通渋滞で苦しんでいる中国がそうだ。

 最近のテレビニュースで知った驚きの事実だが、中国では渋滞や交通事故対策のため、新車のナンバープレートの登録が入札制度になっていて、それも北京では日本円に換算して何と140万円くらいかかり、これではもう一台車が買えるほどの費用であることに加え、車は買ったものの登録が出来ないため、駐車場に置きっぱなしになっている例が多いのだそうだ。

 それも影響しているのか、中国で再び自転車ブーム、急速に普及するシェア自転車(ロイター、5/15)という記事が。日本では駐車場の確保という課題があり、普及は難しそうだ。

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 北京や上海など中国の都市部で急速に普及している自転車シェアリングは、一方で乗り捨てのマナーという大きな問題はあるものの、Mobike(摩拝単車)やOfo(共享単車)といったアプリメーカーには天からの賜物だ。

 使い方は至って簡単。アプリで最寄りの空き自転車を探し、自転車のQRコードをスマートフォンのカメラで読み取れば解錠される。乗り捨てるときは施錠すれば返却とみなされ、自動的に決済される仕組みだ。利用料金は日本円で約16円

 2016年1年間の中国のシェア自転車利用者は2,000万人だが、2021年には1億9,800万人に膨れ上がると予想されているといい、
凄いことになりそうだ。

お使いは自転車に乗って

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 「お使いは自転車に乗って」は、作詞:上山雅輔、作曲:鈴木静一、歌:轟夕起子(1967年、49歳で没、写真)。

 毎日自転車で買い物に出かける活発な若い女性を歌った、戦時中とは思えないほど明るく楽しい曲調の歌だった。 

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 マキノ正博監督の映画「ハナ子さん」(1943年)の主題歌で、杉浦幸雄(2004年、92歳で没)が『主婦の友』に連載していた漫画『銃後のハナ子さん』(絵)が原作。この作品で彼は一躍人気漫画家になった。

 灰田勝彦轟夕起子という、当時の人気者同士が主演したが、轟夕起子はもともと原作の主人公のモデルだった。

 映画は、少なくとも表面的にはどこから見ても健全そのものだったが、日本の検閲担当者たちは、日本映画史上まれに見る大幅なカットを命じ、軍歌や戦時歌謡やその替え歌が多数登場し「明朗に健全に張り切って歌で元気をつけ、戦争の遂行を全面的に支持しましょう」という内容の戦時プロパガンダ映画に仕立て上げた。
轟夕起子/お使いは自転車に乗って(1943年)


銀輪

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 今では死語になったが、自転車のことを「銀輪」という、
しゃれた言葉で呼んでいたときがあった。

 戦時中、自転車部隊のことを「銀輪部隊」といって、主にフィリピンやマレー半島のジャングルやゴム林・椰子林などの道を進む南方作戦で活躍した。

 自転車は自動車、戦車が通れない狭い道でも通れ、川があれば担いで渡れた。当時、50,000台の自転車が軍用に活用されていたという。(写真)

 軍国歌謡で「走れ日の丸銀輪部隊」(歌:松平晃)という歌も残っているほどだ。
青春サイクリング 

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 戦後のヒット曲で、小坂一也(1997年、62歳で没、写真)が歌う「青春サイクリング」(1957年)の中でも「♪はずむ銀輪というセリフがある。

  「♪サイクリング サイクリング ヤッホー ヤッホー」のフレーズで有名な「青春サイクリング」だが、「ちょいと」「一越え」「明日も日和の」というような、今ではあまり使わない言葉がいくつか出て来る。

 作詞:田中喜久子、作曲:古賀政男、歌うのは、「和製プレスリー」の異名を持つカントリー歌手・小坂一也ワゴン・マスターズのボーカルとして、カントリーミュージックのアイドル的な存在で、後には俳優としても活躍した。

小坂一也/青春サイクリング(1957年)


自転車にのって

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 「自転車にのって」を歌う高田渡(2005年、56歳で没、写真左)は「酒仙歌手」と呼ばれ、酒にまつわる逸話には事欠かなかった。

 その飲み仲間である、なぎら健壱著の「酒(しゅ)にまじわれば」(2010年、文芸新書、写真右)の一文から。題して「忘却とは…」

 でもあり友人でもあった、フォークシンガーの故・高田渡氏。彼は自他共に認める呑兵衛であった。

 大酒とはいかないまでも、朝からツラツラ日がな酒を飲んでいた。こと酒に関してのエピソードは数多あるが、そんな一つを…。

 一体何時から飲んでいるのかは知らないが、ときとして朝7時頃酔っぱらって電話してくることがあった。フォークシンガーの中には、結構その洗礼にあった人も多いのではなかろうか。

 その朝、やはりフォーク仲間であるO・M氏の元に電話が入った。しかしあいにくO氏、ツアーで不在であった。お相手をさせられたのが、奥さんである。とにかく渡ちゃんの電話は長い。30分ぐらいで終わればラッキーで、長いときは1時間以上平気で相手をさせられる。

 1時間ほど経過し、さすがに奥さんも相手をするのにうんざりしてきたが、まさか自分から電話を切るわけにはいかない。-どうしようか?

 そう思っていると、ふと会話が途切れた。どうしたんだろう、寝てしまったのか?

 「渡さん、渡さん」受話器の向こうに呼びかけるのだが、返事はない。声を大きくしてもう一度呼びかけた。

 「起きています。心配しないで下さい」

 やっと声が返ってきた。奥さんが「よかった」と思ったと同時に渡ちゃんが、「あの~、質問があるんですが」と尋ねてきた。

 「はい?」「え~っと、私は一体誰に電話をしているんでしょうか?」

 なんという、正しい呑兵衛の姿であろうか。
高田渡/自転車にのって(1971年)


自転車ショー歌

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 漫画家・黒田硫黄(現在46歳)は自転車レースを描いた「アンダルシアの夏」(写真)で自転車レースファンである宮崎駿から賛辞を受けたが、このほかにも「わたしのせんせい」「自転車フランケン」など作中にしばしば自転車を登場させている。

 2003年には『Comickers』春号にて自転車レース漫画『シャカリキ!』の作者曽田正人と対談した。またスタジオジブリ主催のツール・ド・信州にも参加している。

 短編集『茄子』のアニメ化を記念してつくられた特集本では、すぎむらしんいちあさりよしとおなど自転車好きの漫画家からイラストを寄せられた。

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 高坂希太郎監督アニメーション映画「茄子アンダルシアの夏」(2003年)のエンディングテーマは、小林旭が歌う「自動車ショー歌」の替え歌である「自転車ショー歌」で、自転車好きで知られる忌野清志郎(写真)が歌っている。

 なお、作詞は原曲と同様に星野哲郎による新規書き下ろしで、忌野は編曲を手掛けている。

 <歌詞>赤字は自転車メーカー名)

 子ネコがミヤータ コルナーゴ 僕の彼女は ビアンキーで プジョーが読めなく コメンサル ルックは良いのに クラインで ちょっトマズィーニ こまったら モールトン飲ませりゃ バッタリン オルモお前もスカピンで カンパキャノンデールけれど カッレラはやっぱり カサーティと 弱音を吐くこと アランで ギターをつマピック 俺たちは のび太の友達 ジャイアント 川原のマルイシ 手にとって マージをかければ 黄金に バッソと変ると スピナジー 世の中そんなに アマンダじゃ ないから人生 コロンブス 次に行くのは どのムラーカ あの娘はやっぱり スペシャライズド トレックいっぱい アンカーを 積み込みデローサ ジダンけど ピナレッロれつが ソニックで ほっぺをチネリれ コッピどく ボッテキアがれと オルベア

忌野清志郎/自転車ショー歌(2003年)



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