昨年(2016年)は2月14日。今年、気象庁は17日、関東地方に春一番(画像)が吹いたと発表した。
そして、これは気象庁ではなく、メディアの造語のようだが、20日に「春二番」、23日には「春三番」に見舞われた。ここのところ、強い風の日が続いている。
2月18日の雨水も過ぎ、三寒四温というのだろうが、気温の高低差が激しく、体調を崩しやすい時期だ。
何となく想像がつくとは思うが、月別にみるとさすがに冬の方が死亡する危険率が高い。これは世界的な傾向のようだ。
最近、ヒートショックという言葉をよく聞くようになったが、風呂などでの寒暖差による身体への影響が大きい。
住宅を断熱工事して冬でも暖かくすると、血圧が下がって健康にいいことが、国土交通省の調査チームが2017年1月13日に発表した報告で明らかになったという。
室内の気温が低くなるほど血圧が高くなり、高齢者ほど血圧の変動幅が大きくなる傾向が確認され、同省では住宅の断熱改修工事を呼びかけているそうだ。(「冬の死亡増加率が一番低い北海道 寒冷地なのに...秘密は住宅にあり」参照)
ところで、冬(1月・2月)と残暑が厳しい9月に着目すると、地球温暖化の影響で熱中症などにより、夏の危険度が相対的に増している(冬と夏の死亡率の差が小さくなっている)ことがわかる。(グラフは「夏と冬ではどっちが危険?:研究員の眼」より)
今年も、寒いせいもあるのだろう、物故者の記事が後を絶たない。
今日(2/23)も映画監督の鈴木清順さんを始め、多くの方の死亡記事が新聞に載っていた。
今年になって亡くなった方で自分にとって有名な方を調べてみた。
このうち、「悪性新生物(ガン)」は、岡部俊一郎氏、時天空氏、「心疾患」は藤村俊二氏、船村徹氏、「肺炎」は、神山繫氏、三浦朱門氏、山中毅氏、鈴木清順氏、「脳血管疾患」は、松方弘樹氏がその原因で亡くなっている。
なお、ラフサンジャニ氏、ロアナ・ブラスさん、アル・ジャロウ氏の死因は不明。金正男氏は目下話題の渦中にある。若くして亡くなった松野莉奈さんは、一時不明だったが、2月10日、所属事務所のスターダストプロモーションが「致死性不整脈の疑い」であると公表した。
〇死亡原因の1位は「悪性新生物(ガン)」、2位「心疾患」、3位「肺炎」、4位「脳血管疾患」、5位「老衰」と続く。(図)
〇男女別にみると、男女の1位はいずれも「悪性新生物」で、男性は3人に1人、女性は4人に1人がガンで死んでいることになる。
また、「不慮の事故」が5位に入っている男性に比べて、「老衰」が3位に入っている女性の方が、少しだけおだやかな人生を送っていると言えるかもしれない。
〇死亡原因の1位を占めている「悪性新生物」について、もう少し詳しく見てみると、男性では、「気管支および肺」が1位で、以下、「胃」「肝臓」「結腸」「膵臓」と続く。
女性も「気管支および肺」が1位で、以下、「結腸」「胃」「膵臓」「乳房」と続き、男女で多少の差はあるが、死亡原因となる部位は、ほぼ共通していることがわかる。(『日本人の死亡原因の1位は男女とも「ガン」、部位別では「気管支および肺」』参照)
それにしても、肺の疾患による死亡が目立つ。先に述べた有名人の死亡原因でも肺炎が一番多い。
1950年以前は結核などの感染症が死因の上位を占めていたが、以降、経済発展とともに生活習慣病に関連した死因が上位となるなど、死因が時代背景を表してきた。
その後、3大死因とは最近まで、「悪性新生物」、「心疾患」、「脳血管疾患」と相場が決まっていた。実際、50年間以上にわたってその3大死因が上位を占め続けてきた。
しかし、3番目に死亡数が多い脳血管疾患が減少しているのに対して、4番目に死亡数の多い「肺炎」が1990年頃から増加し、脳血管疾患を2011年から上回ってきた。
肺炎による死亡数の増加は、高年齢人口が増加したことによる影響が大きいと考えられる。
他の疾病の既往者が誤嚥などによって肺炎で死亡するケースも多いと言われている。
一方、脳血管疾患による死亡数の減少は、医療技術の進歩による影響が大きいとされており、年齢調整死亡率も著しく低下している。ところが、それで万々歳というわけにはいかないようだ。それが、要介護状態を増やしているという皮肉な結果をもたらしているようだ。
そこで、肺炎に対して朗報が。
画面が暴れていて、思ったように表示しない。
これ以降の説明は、クラッシュしたら怖いのでリスク回避のため次回へ持ち越しとしたい。