少し古いが、2014年12月5日の日刊ゲンダイの記事。題して「キスは人生を豊かにする 」。
自身は、今は?日本人の平均を大幅に下回っている、キスの回数。
2014年11月にサンスターが発表した「世界のオーラルケア・歯周病事情に関する調査」で、日本人のキスの回数は「週に1.31回」ーこんなことが分かった。
しかし、それでも欧米諸国は軒並み「5回」を超える結果で、日本の少なさが際立っている。
だが、キスは悪いものではない。やり方によっては、人生が変わる可能性を秘めた行動なのだそうだ。
オキシトシン効果
キスをすると、脳の視床下部にオキシトシンが分泌される。オキシトシンは赤ちゃんが母親の乳首を吸う時、双方の皮膚刺激によって分泌される脳内物質。これで吸った子供も吸われた母親もほんわかした、癒やされた感覚を持つ。
男性と女性の皮膚と皮膚の触れ合い、たとえばハグする、手を握る、セックスもそうだが、こうした行動がオキシトシンを出すことが分かっている。唇は手や肩よりも敏感な感覚器官で、脳に与える影響ははるかに強烈。つまり、キスが脳にオキシトシンを出して、癒やし感とかハピネスという幸福感をもたらすといっていいだろう。
好きな相手じゃなければ意味なし
こう言うのは、脳生理学の専門家で東邦大学名誉教授の有田秀穂氏。ただし、そのためには決定的条件が整わなければならない、と付け加える。
「それはキスをする時の“心地よい状況”です。脳が喜んで、かつオキシトシンを分泌するには、安心できる人が相手で、不潔でなくて、香りもいいような環境が重要。赤の他人や嫌いな人が相手では不快になり、効果は期待できません」
“オキシトシン効果”には、環境整備が欠かせないということだ。
愛情の保持・構築
心理学の立場から、埼玉学園大学の古澤照幸教授(心理学)が言う。
「口は本来、食欲や渇きを満たす入り口です。いわば“快”の感情に関する器官。快を感じないと食の行動が動機づけられません。同様にキスで口や舌を使うことにより、快という幸福感を覚えることが考えられます。
また、口は普段、言葉を発するコミュニケーションツールとして機能します。相手がパートナーである場合、口を使うキスは2人の愛情関係を保持・構築する手段にもなる。キスしたことでそれを確認し、安堵感を生み出すのです。
さらに、可愛い赤ちゃんを見て頬を寄せたくなるように、キスは幸福感に付随する行動です。つまり、私たちの心は《キス行動》イコール《幸せである》ということを学習している。だから、幸福感を覚えるのではないでしょうか」
キスは幸せを実感、確認するための行動なのである。
免疫力アップ
インターネット上には「キスで免疫力が上がる」という情報が山ほどある。口の中の常在菌が相手の唾液を通して入り込み、その菌に対する抗体が新たにつくられるため――が、主な理由だ。
「それは疑問です。可能性はありますが、科学的な証明はありません。そもそも、外から侵入した唾液の細菌の抗体ができるまでは2~3週間かかる。インフルエンザの予防接種と同じです。
ただ、免疫は70%が腸内細菌でつくられ、残る30%は“気持ちの問題”で左右されます。たとえば、笑ったり、やりがいを感じるとアップし、嫌な人と食事したりストレスを感じるとダウンするのです。この反応は割とすぐ出ることが分かっています。その意味で、好きな人とするキスは気持ちがイイから、短時間で免疫力が上がるといえます」(東京医科歯科大学名誉教授・藤田紘一郎氏)
健康のためには、“好きな相手”と頻繁にキスするべし。
本日の結論。キスは人生を豊かにする!と締めくくっている。
今回は「キス(Kiss)の歌」・洋楽編。
まず最初は、ラテン音楽で最高の人気曲、「ベサメ・ムーチョ」(Bésamemucho)。
以前、「べサメ・ムーチョ」三昧として拙ブログで紹介したこともあるが、「ベサメ・ムーチョ」は、「私にたくさんキスをして」という意味で、英訳すると、曲名は"Kiss Me Much"、"Kiss Me a Lot"、"Kiss Me Again and Again"ということになる。
この曲は、1940年、メキシコの美貌のピアニスト・コンスエロ・ベラスケス(2005年、81歳で没、写真)が、16歳の誕生日前に作った。 そのとき彼女はまだキスを未経験で、キスとは罪深いもののように思えたという。(Wikipedia参照)
桂銀淑の同名のヒット曲と共にどうぞ。
アンドレア・ボッチェリ/ベサメムーチョ
桂銀淑/ベサメムーチョ (1995年)
ジョージア・ギブス/キッス・オブ・ファイアー(1952年)
アメリカの歌手・ジョージア・ギブス(2006年、87歳で没、写真)が歌う「キッス・オブ・ファイアー」(Kiss of Fire)の原曲は、タンゴの名曲・エル・チョクロ(El choclo)。
1903年にアンヘル・ビジョルドが作曲したとされ、1905年にブエノスアイレスの高級レストラン「レストラン・アメリカ」にて初演された。
「エル・チョクロ」とはスペイン語で「とうもろこし」という意味であり、由来には諸説あるが、不明である。(Wikipedia参照)
ポール・アンカ/電話でキッス(1961年)
ボビー・ヴィー/ワン・ラスト・キッス(1961年)
アドリアーノ・チェンターノ/24,000回のキッス(1962年)
ナンシー・シナトラ/レモンのキッス(1962年)
ミシェル・ポルナレフ/シェリーに口づけ (1971年)レターメン/涙のくちづけ(Sealed With A Kiss)(1972年)
アバ/When I Kissed TheTeacher (1977年)
オリヴィア・ニュートン・ジョン/ソウル・キッス(1985年)
ヘレン・フィッシャー/Und Morgenfrüh küss ich dich wach
(明日の朝目を覚ましキスをする)(2006年)
最後はこの曲。今日は眠れないかもネ。
Chris Spheeris/Eros(1997年)