神話については、子供のとき以来関心を持ったことがなかった。
図書館にこんな本があり、カラーの図解で読みやすそうなので興味が湧き、借りて読んだ。
日本人なら誰しも神話を知っておく必要があると思う。
但し、あくまでもこれは壮大なロマンであって、特定の意図や目的のために利用されるのは善しとしない。
まえがきに、「国生み」、「天岩戸」、「ヤマタノオリチ」、「国譲り」、「天孫降臨」、「日向三代」、「神武東征」、「ヤマトタケル」、「オキナガタラヒメの遠征」、「日本誕生」とあり、イザナキ・イザナミから聖徳太子、蘇我入鹿までの大河物語を知ることが出来る。





と続く。
ところで、古事記と日本書紀の違いは何であろうか。
この本にもそれが書かれてある。
最古の歴史書とされる「古事記」は古くから平安時代初期に作られた偽書ではないかといわれ続けてきたそうだ。
しかし、1979年に奈良市の茶畑で、太安万侶(おおのやすまろ)の墓(写真)が発見されたことで、架空の人物説すらとなえられていた編者の実在が証明され、偽善説は否定されつつあるという。
古事記 | 日本書紀 | |
成立 | 和銅4年(711年) | 養老4年 (720年) |
性格 | 天皇家の私史 | 海外(中国世界)に通用する正史 |
巻数 | 3巻 | 本文30巻、系図1巻 |
収録期間 | 天皇初発~33代推古天皇 | 天地開闢~41代持統天皇 |
所要時間 | 稗田阿礼に口誦を命じてから4ヶ月 | 川嶋皇子ら12名に命じてより38年 |
執筆 | 太安万侶 | 舎人親王ほか数人共同 |
表記 | 日本語の文脈を生かした漢文体 | 漢文 |
その他 | ・出雲におけるオオクニヌシの神話が重要な地位を占める ・氏族の系譜に対しての関心が高い | ・出雲を起源とする神話が登場しない ・陰陽思想など中国思想の影響を受けた個所が多分に見られる |
とても興味深い書物であることは間違いない。