単純なものは狩猟用の弓から発展したと考えられる楽弓で、他のほとんどは共鳴体で音を増幅させる構造になっているそうだ。(http://www2.edu.ipa.go.jp/gz2/b1orc1/b1orc3/b101st/IPA-orc230.htm参照)
さて、世界の弦楽器であるが、1つのブログでまとめられるほど少数ではない。
一般的に弓で弾くバイオリン系のもの、指で弾くギター系のもの、置いて使うハープ・ツィター系に分かれるかと思う。(赤字は今回紹介する楽器)


ハープ・チタ―系:アイリッシュハープ(アイルランド)、アルパ、チタ―、カンテレ(フィンランド)、カーヌーン(アラビア)、サントゥール(イラン)、サウン・ガウ(ミャンマー)、ヨーチン(モンゴル)、揚琴、筝、琴など。
今回はそのうち、下記の楽器を使った音楽を2回に渡って紹介して行きたい。
まずはこの楽器の曲から。
バンジョー
「ブルーグラスの王様」と呼ばれるバンジョー(banjo)は通常、カントリー音楽やブルーグラスで使用される楽器とされているが、最近では、ポップ・クロスオーバー・ミュージックなど広範囲の音楽分野で演奏されるようになっている。
ルーツを辿ると、アメリカ南部および東部のアパラチア地方で奴隷を強要されていたアフリカ人たちが、アフリカでなじんでいた「エコンティング」などの楽器にならって最初期のバンジョーをつくり、この最初期のバンジョーのいくつかが、「ゴード・バンジョー」(gourd banjo)と呼ばれるようになった(gourdは、ひょうたんの意)。
フラット&スラッグス/フォギー・マウンテン・ブレイクダウン(1950年)
ザ・ヴィレッジ・ストンパース/ワシントン広場の夜は更けて(1963年)
チャランゴ/アルパ
○チャランゴ(スペイン語: charango)は、16世紀にスペイン人が持ち込んだギターの前身であるビウエラ・デ・マノが発展したもので、ボリビアのポトシ北部地方が発祥の地ではないかと推定されている。
南米アンデス地方周辺の民族音楽・フォルクローレに使われ、一般的な形のものは、マンドリンと同じくらい、40から60cmほどの若干小型の胴体というサイズで、胴体は丸底のものが多い。(平底の胴体のものもある)
○アルパ(arpa)は、別名、ラテンハープ、インディアンハープとも呼ばれる。基本的にはペダルもレバーもなく、片手で簡単に持ち運びができるぐらいの軽さだという。スペイン語でハープの意味である。
日本では特にラテンアメリカのフォルクローレで用いられる民族的な楽器を指す。
パラグアイ・ペルー・メキシコ・ベネズエラなどで演奏されており、特に盛んなのはパラグアイで、パラグアイで最も有名なアルピスタは、「アルパの父」と呼ばれるフェリックス・ペレス・カルドーソ(1952年、43歳で没、写真)と、「アルパの神様」のアパリシオ・ゴンサレス(現在73歳)である。
今回は、べネズエラのアルパ奏者でウーゴ・ブランコの、世界的なヒットとなった「コーヒールンバ」を聴いてみよう。
エスピリトゥサントアンディーノ/ポンチョ
ウーゴ・ブランコ/コーヒールンバ(1958年)
チター
チター(Zither)は、日本の箏(琴)に似た形状をしているが、長さは短い。
約30本の伴奏用弦と5、6本の旋律用のフレット付き弦が張られている。これを親指につけたプレクトラムと呼ばれる爪を使って弾く。
また、ヨハン・シュトラウス2世作曲の「ウィーンの森の物語」(1868年)では、オーストリアの首都ウィーンと周辺地域の融合を表現するためにこの楽器を使用したといわれている。
次の映像では、チター奏者のパフォーマンスに注目。
アンドレ・リュウ/ウィーンの森の物語(1868年)
アントーン・カラス/映画「第三の男」より主題曲(1949年)
ブズーキ
映画「日曜はダメよ」や「その男ゾルバ」で世界的に知られるようになったブズーキ(bouzouki)は、東西の音楽の折衷として注目されている弦楽器。
現代のギリシャ音楽で中心となる楽器であるが、セルビアやボスニア・ヘルツェゴビナといったバルカン半島の民族音楽や、アイルランド音楽でも使用される。
洋梨を半分に割った形のボディと長いネックを備えた弦楽器で、マンドリンに形が似ている。ピックで演奏され、鋭い金属的な音が特徴的である。
現代のギリシャ音楽で中心となる楽器であるが、セルビアやボスニア・ヘルツェゴビナといったバルカン半島の民族音楽や、アイルランド音楽でも使用される。
洋梨を半分に割った形のボディと長いネックを備えた弦楽器で、マンドリンに形が似ている。ピックで演奏され、鋭い金属的な音が特徴的である。
メリナ・メルクーリ/映画「日曜はダメよ」より同名主題歌(1960年)
ミキス・テオドラキス/映画「その男ゾルバ」より同名主題曲(1964年)
続く。(Wikipedia参照)