先週通勤電車内のテレビを見ていると、遂にスマホが国内販売でガラ系を抜いたという報道をしていた。
自分はまだガラ系を持っているが、早晩ガラ系は化石のような存在になるのかもしれない。
早速その日の会社の朝礼で次のことを話した。
今、日本で注目の業界は『コンビニ』と『スマホ』である。
コンビニについては、ライバルのスーパーはおろか、洋菓子、弁当、通販、書店、喫茶店やカラオケの領域まで犯し、破竹の勢いだ。
スマホについては、ソニー、任天堂などのゲームメーカー、デジカメ、音楽業界、パソコンなどを侵略している。
この2つが牽引して、市場が全く変わっていく可能性がある。
スマホの大きな課題はその高い価格だ。
11月1日の朝日新聞土曜版be「家庭で減らしたい支出」のランキングでも電気代に続いて2位になっている。
しかし、ここにきて格安の商品が出てきている。その代表が、イオンや楽天、そしてビックカメラだというから、これまでの販売元の感覚と大きく違い、頭の中がおかしくなりそうだ。
思えば、CDプレヤーも149,800円から59,800円になった途端、飛躍的に市場が伸びた。
市場が伸びているときは、メーカーの勢力図が大きく変わる。
携帯電話の雄といえば、以前はフィンランドのノキアだった。それがスマホの登場などで、今年マイクロソフトの傘下に入るまで業績が落ち込んだ。
代わって圧倒的なシェアを誇るほど成長した韓国のサムスン電子だが、最近では「サムスン大失速、利益49%減…スマホ差別化に失敗「顧客との接点失った」や、「スマホ市場の勢力図急変 安さで中国急伸、サムスン守勢」いう記事が踊るほど苦戦している。
韓国のサムスン電子と米アップルが「2強」を占めてきた世界のスマートフォン市場に「中国発」の地殻変動が起きている。
安さを売りに中国メーカーがみるみる販売を伸ばし、対照的にサムスンの守勢が目立つ。変化の激しいITの世界。攻守もめまぐるしく入れ替わる。
急追の先頭に立つのが、「小米科技(シャオミー)」だ。
アップルの「iPhone」などに劣らない高性能部品を集めたスマホが半額以下の1999元(約3万5千円)。コストパフォーマンスの良さで若者らに人気が爆発した。
サムスンは世界首位は保つが、昨年7~9月に約31%あったシェアは今年7~9月に約24%まで下がった。中国に加えて、成長市場のインドでもシェアを下げている。アップルと違い、中国勢と同じアンドロイドの基本ソフト(OS)を使っていることも一因だと指摘される。
米調査会社IDCによると、今年の7~9月の世界シェア(速報値)はシャオミーが5・3%と前年の2・1%から躍進、サムスン、アップルに次ぐ3位となった。4位も5・2%のレノボで、前年3位だったファーウェイなどもわずかな差で追っているとみられる。日本勢はすっかり蚊帳の外である。
その日本では、スマホ事業から撤退したパナソニックと、積極的な海外展開を図るソニーが好対照の業績となっている。
そして、10月30日、スマートフォン事業を手掛ける子会社ソニーモバイルコミュニケーションズの鈴木国正社長が11月16日付で退任すると発表した。スマホ事業の不振に伴う事実上の更迭人事で、後任にはソニーの経営企画などを担当する十時裕樹業務執行役員(写真)が就任する。
最後に、スマホのことをよく知らない人のために、朝日新聞土曜版be・2014年6月28日号の、ちょっと古いが、てくの生活入門「いまさら聞けないスマホの基本」から。
スマートフォンと携帯電話の違いをひとことでいうと、スマートフォンは「電話機能も持つコンピューター」である、ということです(上図上)。
電話の機能はありますが、中心となる機能は電子メールやウェブサイトといった、インターネットのいろいろなサービスをフル活用できるようにすること。パソコンで作った書類の修正や、表示がダイナミックに切り替わるウェブサイトの表示もこなします。
主流のスマートフォンは、本体の大部分を画面が占め、それを直接タッチして操作します。これは、画面を広く取って表示できる情報量を増やし、縦横どちら向きの表示でも操作できるようにするため。電話番号を入れる数字キーや、ウェブサイトのアドレス、メール本文などを打つ文字キーは、必要な時に画面に表示されるので困りません。
小さいながらパソコンに近い性能を持ち、OS(基本ソフト)の上で「アプリ」と呼ばれる各種のソフトを切り替えて、さまざまな用途をこなします。スマートフォンでは、「電子メール」や「ウェブブラウザー」はもちろん「電話」機能すらアプリのひとつです。
予定管理用のカレンダー、多彩な撮影ができるカメラ、現在位置も分かる地図、楽しいゲームなど、アプリの種類は豊富です。アプリを追加すれば、機能を増やしたり、新しいネットサービスを使えるようになったりします。
データ通信が多くなるため、携帯電話事業者はLTEと呼ばれる高速データ通信サービスを拡大しています。
スマートフォンの種類は、搭載されているOSで大別されます。日本ではiPhone(アイフォーン)とAndroid(アンドロイド)スマートフォンの2種類が中心です(上図下)。
iPhoneは、OS、端末、アプリ配信サービス(アプリの入手元)などをアップル1社が提供しています。端末の種類は少ないですが、使い勝手が良く、実用的なアプリが多いので人気があります。製品や基本サービスの開発はアップルが単独で行っており、通信事業者による違いはほとんどありません。アプリの公開にはアップルの事前審査があり、データを盗むような不正なアプリが公開される心配が少ない点も魅力です。
一方、AndroidはOSとアプリ配信などの基本サービスをグーグルが提供しますが、端末は世界中のメーカーが作っています。通信事業者ごとに独自の工夫やサービスを盛り込むことも可能で、端末の選択肢が広いのが特徴です。アプリ開発の自由度が高く、スマートフォンを高度に制御することも可能な半面、データを盗む、利用者をだますなど、不正なアプリが出回ることもあるのが悩みの種。グーグルも対策を進めていますが、パソコン同様にセキュリティー対策が必須です。
端末を店頭で試す前に覚えておきたいのが、操作のスタート地点となる、アプリのアイコンが並ぶ「ホーム画面」への戻り方。iPhoneでは画面下の丸いボタン、Androidの多くでは画面下段に表示される「家」のアイコンを1度から数度押せば戻ります。
スマートフォンのアプリと連携し、データを収集・表示して効果的に運用できる健康器具が多く登場しているが、そんな動きがオーラルケアの分野にも波及してきたようだ。
いよいよ自分の携帯電話もスマホにしないといけないかも知れない。