今は落ち葉の季節だ。
●イチョウ(銀杏)の木
自分が働いているマンションでは11月初めに植栽業者が入り、高木のほとんどは枝葉が丸裸にされ、その内でイチョウもあったが例外ではなかった。(写真)
おかげで、落ち葉の掃除で悩まされていたのが、随分楽になった。
毎日何度落ち葉の掃除をしても、らちが明かない。掃除をすればするほど落ち葉も意地を張って増えるような気さえする。
見る人にとってはいいかもしれないが、掃除をする立場にとっては厄介な存在である。
■「あなたの好きな木」で第2位
今から3年前の2015年10月17日の朝日新聞土曜版beランキングに「あなたの好きな木」という記事があった。
こんな内容だ。
紅葉の美しい季節がやってきました。日本は国土の3分の2を森林が占める“木の文化の国”。街路樹や庭木として生活になじみ深い木も多く、各都道府県の木も決まっています。
季節ごとに趣を変える多種多様な樹木に寄せられたコメントからは、木を愛する人が多いことを改めて実感させられました。
1位はサクラ。「日本の春になくてはならない木」(大阪、56歳男性)という理由はほぼ一致していたが、単に花の美しさにひかれたのではなく、その姿に人生を重ね合わせるような印象的なコメントが目立った。「年を重ねるにつれ、あと何回、満開のサクラに会えるだろうかと思う」(徳島、74歳男性)「阪神大震災の避難時に、壊れた住宅の庭に立っていた一本のサクラに、感激したことがあります」(兵庫、66歳男性)。
2位は、日本の街路樹で最も多いというイチョウ。アンケートでは「好きな街路樹」も聞いたが、ダントツの1047票を獲得し、749票で2位だったサクラを逆転した。「落ち葉の掃除は大変」(埼玉、58歳男性)という声もあったが、黄金色の雄姿は圧倒的存在感を放つ。「幼いとき、家の前に大きなイチョウの木があった。遠出をしたとき、それが見えると、家に帰ってこられたとホッとしたものだ」(広島、57歳女性)
3位のキンモクセイの魅力はなんといっても「甘い香り」。この香りがたまらないという声は男性からも多く寄せられた。「庭先であの芳醇な香りがすると、枝を折って部屋に飾った」(兵庫、26歳男性)、「50年前の初デートであの香りが漂ってきたのが忘れられない」(愛媛、71歳男性)
2位は、日本の街路樹で最も多いというイチョウ。アンケートでは「好きな街路樹」も聞いたが、ダントツの1047票を獲得し、749票で2位だったサクラを逆転した。「落ち葉の掃除は大変」(埼玉、58歳男性)という声もあったが、黄金色の雄姿は圧倒的存在感を放つ。「幼いとき、家の前に大きなイチョウの木があった。遠出をしたとき、それが見えると、家に帰ってこられたとホッとしたものだ」(広島、57歳女性)
3位のキンモクセイの魅力はなんといっても「甘い香り」。この香りがたまらないという声は男性からも多く寄せられた。「庭先であの芳醇な香りがすると、枝を折って部屋に飾った」(兵庫、26歳男性)、「50年前の初デートであの香りが漂ってきたのが忘れられない」(愛媛、71歳男性)
とあり、イチョウは多くの国民から愛されている。
神奈川県の形は「イチョウの葉っぱ」というという説もあるが、いかがだろうか。(図)
イチョウ並木では、次の風景が印象に残っている。
11月~12月初旬に「神宮外苑いちょう祭り」が開かれる。
ここに770本のイチョウ並木が続いているが、これは大正天皇の多摩陵造営時に植えられたものである。
11月に「八王子いちょう祭り」が行われる。
■美空ひばり/港町十三番地
こんな歌もある。
田川寿美&美空ひばり/港町十三番地(1957年)【銀杏並木に】
大師線の最初の停車駅が京急川崎駅から1.2kmの距離にある港町駅(みなとちょうえき)。(図)
戦前、日本のレコード発祥の地としても知られている、日本コロムビア川崎工場がこの駅すぐ北側にあり、「コロムビア前駅」と名乗っていた。この工場でプレスされて全国に出荷されていた曲の一つに美空ひばりのヒット曲「港町十三番地」があった。
その下には、同歌のレコードジャケットのイラスト、上には当時の日本コロムビア川崎工場の俯瞰写真がある。これらの歌碑の中にボタンがあり、押すと彼女の歌声が流れるようにもなっている。(写真)
■銀杏(ぎんなん)
その悪臭の原因は、酪酸とぺプタン酸という物質で、この臭いを嫌う哺乳類に食べられないようにするためではないかと言われているそうだ。
イチョウの実にはオスとメスが有り、オスの実からのイチョウの木には実が付かず、メスの木にはイチョウの実が付く。ここの街路樹は、実のならないオスを選んで植樹されたようだ。
特に、滋養強壮や老化防止に効果的、漢方薬では、肺の働きを高め、喘息を鎮める効果があると言われている。
栄養面で言うと、コレステロールを減らす「レシチンとアミノ酸バランスのいい良質タンパク質」、血圧を調節する効果のある「カリウム」も多く含まれている。
しかし、銀杏には、アルカロイドがあるため、一度にたくさん食べると、嘔吐、消化不良、呼吸困難などの中毒症状をおこす可能性がある。子供は1日4~5粒、大人でもせいぜい10粒程度に控えるのがよいといった報告があるので、注意をしなければならない。
落ち葉を掃除をするという立場さえならなければ、自分にとってもイチョウ並木は素晴らしい秋冬の風物詩だったのに…。う~ん、残念。
フランク永井/公園の手品師(1978年)【銀杏は手品師】