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西日本豪雨災害の広島県

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 西日本を襲った記録的な豪雨について、正式には「平成30年7月豪雨」という名称に決まったようだが、死者や行方不明の人数も刻々と変化していて、テレビを見ると、情報が交錯しているのか、番組によって犠牲者の数が違う。今、NHKでは前者は124人、後者が63人と言っている。

 いずれにせよ平成最悪の豪雨災害であるのは間違いなく、死者や行方不明者は13府県に及んでいる。(図)

 そして、最大の被災者が出た広島県自分の故郷であり、以前住んでいた愛媛県福岡県山口県も大きな被害に遭っている。被災地の地名はみんな知っているところだ。

 しかし、こんなに広い地域を巻き込んだ豪雨災害は今まで聞いたことがない。

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 被害は予想外のことまで影響し、オールスター前のプロ野球、マツダスタジアムでの広島ー阪神3連戦は中止、大吟醸No.1の日本酒・獺祭(だっさい)で有名な蔵元、旭酒造(山口県岩国市)は9日、豪雨で酒蔵施設が浸水して停電したため、一升瓶に換算して30万本の獺祭が廃棄処分になるとの見通しを明らかにした。全面復旧には2カ月以上かかり、被害額は計14億~15億円程度になると想定しているという。(写真)

 今や幻の酒といわれる「獺祭」はさらに入手が困難になりそうだ。
広島県の被害が大きかった原因

土石災害が起きやすい土壌

 最大の被災地となった広島県では、過去にも大雨による土砂災害の被害が起きている。

 1999年6月の集中豪雨では広島市内の新興住宅地などで土砂崩れが起き、32人が死亡・行方不明となった。

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 4年前の2014年8月には、気象庁から
「平成26年8月豪雨」と命名された同市北部の安佐南、安佐北両区で住宅地を土石流などが襲い、関連死も含め77人が犠牲になった。
(写真)

 日本は地球上で最も土壌侵食=土砂の動きが激しい所の一つである。

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 広島県の面積の約半分は花こう岩御影石ともいう)の地質が占めているとされる。

 花こう岩が風化してできた「真砂土(まさど)」(写真)と呼ばれる砂が硬い岩盤の上に堆積した地形が多く、崩れやすい山を削って宅地を開発した歴史がある。

 同県は、土砂災害の恐れがある「土砂災害警戒区域」を全国最多の約4万9500カ所と推定している。

 こうした場所は、大雨で地滑りや土石流が発生するリスクが高い。真砂土が堆積したもろい傾斜地だった場合、厚さ数メートルの地表が水を含んで一気に崩れた可能性が考えられる。
 

 津波よりも頻繁に襲ってくる山津波(土砂災害)について、専門家によると「早めに安全そうな場所に避難するのが一番だ。土砂崩れには、しばしば前兆がある。地鳴り異臭を察知しなくてはいけない」という。

 広島県の災害対策本部7月9日17時の情報によると、主な被害は次の通り。

 今(11時)のテレビ朝日では、全国の死者は130人、うち広島県は51人と言っていた。

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山の近くまで宅地がある

 広島県は有名な「移民県」。平野の面積が狭く、山地がそこまで迫っている地域。この100年で130万人も人口が増えたが、生きていくためには移民など土地を離れるか、山の中腹まで住まいを広げるしかない。
 
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 自分が22歳まで住んでいたは本当に坂の多い街である。

 映画・この世界の片隅にでも右画像のように随所に見られたが、眼前に海は広がるが、南北を北は灰が(737m)、南は休山(やすみやま、497m)という山に囲まれたすり鉢型(下図上)で、山の中腹まで住まいが広がる。図下)

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 大ヒットしたアニメ映画・この世界の片隅にの主人公・すずの嫁ぎ先の北條家のある灰が峰の麓・長ノ木町も坂の街。自分が住んでいたところは休山の麓だったが、ここも心臓破りの丘にあった。

 振り返ってみれば若かったので急な坂道に耐えられたと思う。おまけに道は狭く、車の運転に自信がない人にはきつい。すれ違いは不可能だし、脱輪事故は日常茶飯事だった。

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 1967年(昭和42年)7月豪雨災害のとき自分は18歳だった。(写真)

 目の前にある家が崩れ落ち恐怖に震えた。

 台風7号の被害は山崩れ、がけ崩れ、河川の決壊、氾濫となり、生埋め171名、死者88名の大災害をもたらした。また、広島県全体では死者が159名にも及んだ。広島県ホームページ参照)
その後の状況

 呉には今も兄弟や親族が暮らしている。何とかみんな無事のようだが、水道は出ない、スーパーやコンビニは品不足や閉店となっている。道路が不通になっているところもあり、不安な日々を送っているようだ。

 こんなニュースが入ってきた。


 西日本を中心とした豪雨災害で土砂災害が相次いだ広島県呉市は、周辺市町とつながる主要道路の大半や鉄道網が寸断され、中核市の市全体が「孤立状態」となる異常事態に陥っている。市では10日も真夏日が予想されている。給水や物流が滞っており、約23万人の市民生活を脅かしている。

 「水も食料も何もこん。孤立が続けば、みんな干からびてしまう」。10日朝、がれきや流木が今も残る市西部の天応地区。不通となったJR呉線の線路上に設営された給水所で、近くの田辺一郎さん(73)は、空のペットボトル4本を抱えてうつむいた。毎日4、5回足を運ぶが、いつも2時間ほど並ぶ。

 市では約9万世帯で断水が続くが、給水車は交通渋滞などで頻繁に出入りできず、各地の給水所には水を待ち望む住民らが長い列を作っている。

 市によると、広島市に続く国道31号が隣接する坂町の土砂災害で通行止め。高速道路の「広島呉道路」も複数の陥没で寸断され、市北側の熊野町に抜ける県道は往来できるが、交通渋滞が多発している。海沿いのJR呉線も5日から運休している。

 給水の遅れで市内の病院に深刻な影響が出ている。高齢者を中心に104人の入院患者を抱える「済生会呉病院」は1日36トンの水が必要だが、今は半分程度しか供給されていない。トイレの汚水は給水タンクの水で少しずつ処理し、不急の手術や医療器具の洗浄も見合わせている。薬や食料の備蓄はあるが、万田祐一事務部長は「もう限界。とにかく道路の復旧を急いでほしい」と訴える。

 一方、スーパーやコンビニエンスストアの陳列棚の食料や飲料も乏しい。「エブリイ呉宮原店」では7日から、パンや飲料水、総菜、冷凍食品が店頭から消えた。広島市や福山市からの配送が滞り、午前中のみの営業が続く。坂口慎一郎店長(51)は「災害の時こそ困り果てた住民の命綱になりたいが、食料を調達できず悔しい」と嘆いた。
 気になることがある。最近全国で多発している地震のことだ。

 には載ってないが、月間「文藝春秋」8月号の今日の新聞広告にこんな記事があった。

大阪北部地震は巨大地震の前兆だ「西日本大震災」は必ず起きる (京大教授)鎌田浩毅

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 大雨で地盤が緩んでいる。注意に越したことはない。

 関東でも少し雨が降ったが、豪雨どころか記録的な暑さのことでもちきりだった。

 西日本はどうしても首都圏から離れているので、今回も政府の対応は鈍い。

 自分の身は自分で守れというつもりはさらさらないが、日本列島は異常気象の連続である。自然災害には本当に気をつけるべきときだ。

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 そして、12時半、テレビ朝日のニュースで広島県府中町で榎川という川が決壊(氾濫?)したそうだ。天気になってもまだ新たな災害が起きている。

 奇しくも放送しているのは、広島市出身の大下容子さん(48歳、写真)で、特に出身地だけに心配しているように聞こえる。

 被災地の方々にはくれぐれもお見舞い申し上げます。

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