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映画「終わった人」

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映画「終わった人」の原作者・内館牧子さんへのインタビュー記事

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 5月20日(日)の朝日新聞に、作家・脚本家・内館牧子(69歳、写真)の、映画「終わった人」公開(6月9日)記念インタビュー記事が載っていた。

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彼女は3年前の2015年に、ベストセラーになった同名の原作の「終わった人」(講談社、写真)の著者。

 「ひらり」(1992年)、「週末婚」(1999年)など、数々のヒットドラマで男の甘えも女のずるさも鋭くえぐってきた脚本家の視点で、定年の現実を諦観。映画化への思いも明かした。

 表題には「終わったことを認めて人生の第2ラウンドへ」とある。これを読むとズキンと胸が痛む人も多いことだろう。早速記事の内容を見てみよう。

 毎日会社でバリバリ働いている自分が、まさか60代になって皆から「いらない」といわれるとは…。現役のうちは誰でも自分が終わるとは思っていないもの。しかし年をとればどうしても体力も企画力も衰え、需要は次の世代へと移っていきます。終わりは自分の意志ではなく周囲が決めるのです。

 私が小説「終わった人」を書いたきっかけは、還暦を過ぎてからクラス会で逢った同級生たちが、皆一様に「終わって」いたのを見たことでした。難関大学に頑張った入った人も、一流会社に勤めていた人も着地点は同じ。でもエリートだった人ほどその「急降下」が受け入れられないのではないか。悠々自適で趣味に生きるなんて、本当はやりたいことじゃないだろう、と考えました。

 実際、暇なのにプライドばかり高く、市民講座など「年寄りの集まるところ」を避けたり、自分のよかった時だけを思い出して嘆いたり。朝からキッチンでテレビの時代劇を見ながらダラダラお酒を飲んで、妻から疎まれる人もいます。しかし、小説でも映画でも使われた言葉の通り「思い出と戦っても勝てない」のです。

 定年から先に進むには、もう自分の第1ラウンドは終わった、と正しく認識することだと思います。現役でいられる時間は短く、第一線を任される黄金期はもっと短いのです。仕事をやりきったら、次の戦い方は自分で考えるしかない。ゴングが鳴ったら第2ラウンドに行かなくてはならないのですから。(中略)

 誰でもいつかは終わるけれど、それまでは一番やりたい仕事を思いきりやったほうがサラリーマンとして”成仏できる”のではないでしょうか。過去ではなく今と戦う主人公の生き方を、映画で体験してください。(談)
映画のあらすじ

 映画は、定年を迎え世間から“終わった人”と思われるようになった舘ひろし(68歳、写真左)演じる夫と、かつての輝きを失った夫と向き合えない黒木瞳(57歳、写真右)が演じる美容師の妻との笑って泣ける人間喜劇。

 大手銀行の出世コースから子会社に出向、転籍させられ、そのまま定年を迎えた田代壮介。仕事一筋だった彼は途方に暮れた。美容師の妻・千草は、後ろ向きな発言しかできなくなった壮介に距離を取り始める。このまま老け込むのは不味いと感じた彼は、スポーツジムで体を鍛え直すことにした。しかし、満たされない。「俺はまだ終われない。どんな仕事でもいいから働きたい」と職探しをするが、いくら高学歴とはいえ特技もない定年後の男に職などそうない。だがある人物との出会いが、彼の運命の歯車を回す――。映画『終わった人』公式サイト

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映画『終わった人』予告編


映画のスタッフとキャスト

監督

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  本作のメガホンを取ったのは、『リング』『仄暗い水の底から』など日本ホラーの名匠・中田秀夫(56歳、写真)。そんな監督が今回は初のコメディ映画に挑戦。実はメロドラマが好きだと言う監督自らが、原作に惚れ込み企画。本作を「本当に撮りたかった作品」と語り、登場人物の人情・愛情があふれる暖かい空気感と、シニカルな喜劇が絶妙にマッチした作品に仕上げた。
原作者

 一方の原作者・内館牧子は、映画化オファーに「からかわれているのかと思った」と明かすも、「卓越したホラー作品で世界を魅了している中田監督が、まさか『終わった人』を!? 本当のことだと知り、これは予測ができない面白さになるとドキドキした」と確信。

 またキャストの2人については、「主人公は舘ひろしさん、その妻は黒木瞳さんとうかがい、もう早くも横綱相撲で勝ったと思った。私はお2人とは過去に仕事をご一緒しており、原作をさらにふくらませて下さる力量を実感させられている」とコメントを寄せている。

 上述のインタビューではこう話している。

 中田監督は私の書いたシリアスな物語を、上質なコメディーにしてくれました。
 主人公を演じた舘ひろしさんも情けない壮介になりきって、まさかのダサい姿に。いかにもくたびれた人ではなく、本当は二枚目でセクシーな舘さんが演じることで、物語の魅力が増します。

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 キャスティングがハマり過ぎて笑ったのが、温水洋一さん(53歳、写真左)と清水ミチコさん(58歳、写真右)。田口トモロヲさん(60歳)、笹野高史さん(69歳)もいい味を出しています。

 また、私が「これは原作を超えたな!」と舌を巻いた後半の盛岡のシーンは本当に見ものです。

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主題歌

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 今井美樹(55歳、写真)が映画の主題歌を担当するのは1999年の中田監督の大ヒット映画『リング2』の主題歌「氷のように微笑んで」以来、19年ぶりとなる。

 中田監督は、「『リング2』のラッキーミューズでもあり、今作の夫婦の世界観を繊細に表現できるのは彼女しかいない」と主題歌のオファー理由を語った。

 今井さんはオファーを受けた際、“終わった人”という刺激的なタイトルに興味を惹かれ、「台本も読ませて頂いてないうちから、これはもう参加させて頂こうと決めました」と快諾。作詞・作曲は監督からの書き下ろしリクエストを受け、彼女の夫布袋寅泰が手掛けた。

 主題歌について今井は「人生の折り返し地点を過ぎた今、自分たちのペースで自分たちらしく生きていくことでいい。“あなたはあなたのままでいい”と、この曲が背中をそっと押してあげるような存在になれればいいと思う」と述べている。

 「あなたはあなたのままでいい」は、6月6日に発売される3年ぶり20枚目のオリジナルアルバム「Sky」に収録される。

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今井美樹/映画「終わった人」主題歌「あなたはあなたのままでいい」



 6月9日(土)全国ロードショーとのこと。買って見たい本と観てみたい映画がまた増えてしまった。


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