●雲の上
◆雲海に浮かび上がる天空の城
「天空の城」といえば、宮崎駿のアニメ「天空の城ラピュタ」(1986年公開、写真左)のモデルになったスペインの近く、フランスの「天空の要塞都市コルド・シュル・シエル」(写真中央)、そして、ペルーの「空中都市マチュピチュ」(写真右)。
井上あずみ/「天空の城ラピュタ」より「君をのせて」
山で見られる雲海は、山間部などでの放射冷却によって霧、層雲が広域に発生する自然現象雲の海に山々が島のように浮かんでいるように見えることから雲海と呼ばれる。
自分がいる所より雲の方が下にあるのにとても驚いたものだ。
雲に浮かび上がる古城の累々たる石垣群の威容は、名物ともなっている竹田城跡だが、15年前までは「無名の山城」だった。それが、GoogleのCMや、高倉健主演の映画「あなたへ」(2012年)の舞台にもなり、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」のロケも行われたことから人気が沸騰、さらに、外国人旅行者の間でも、日本の新たな観光スポットとして話題を呼んでいるようだ。
◆ノンちゃん雲に乗る
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1955年に鰐淵晴子(現在72歳)の主演で映画化された。この映画は、前年から病気療養していた原節子の復帰作としても注目された。(画像)
◆ジェットストリーム
社会人になって初めて寮生活を送ったとき、不安な夜を癒してくれたのが、城達也のナレーションとフランク・プゥルセルの「ミスター・ロンリー」で始まるFM東京の深夜番組「ジェット・ストリーム」だった。
●飛行機(ひこうき)雲
「ノンちゃん雲に乗る」は、1951年に出版された石井桃子(2008年、101歳で没、写真)の児童文学作品。
あらすじはこうだ。8歳の女の子、田代信子(ノンちゃん)は、ある春の朝、お母さんと兄ちゃんが自分に黙って出かけたので、悲しくて泣いていた。木の上からひょうたん池に映る空を覗いているうちに、誤って池に落ちてしまう。気がつくとそこは水の中の空の上。雲の上には白いひげを生やしたおじいさんがいて、熊手ですくって助けてくれた。ノンちゃんはおじいさんに、自分や家族の身の上を打ち明ける。舞台には作者が幼いころ遊んだ浦和の町の神社や池が使われている。雲の上の世界の描写にはアニメーション合成技術が使用されている。
黛ジュン/雲にのりたい(1969年)
◆ジェットストリーム
社会人になって初めて寮生活を送ったとき、不安な夜を癒してくれたのが、城達也のナレーションとフランク・プゥルセルの「ミスター・ロンリー」で始まるFM東京の深夜番組「ジェット・ストリーム」だった。
ナレーションは「遠い地平線が消えて、深々とした夜の闇に心を休める時、遥か雲海の上を、音もなく流れ去る気流は、限りない宇宙の営みを告げています」と続く。
●飛行機(ひこうき)雲
Wikipediaによると、飛行機雲は、ジェット機などのエンジンから出る排気ガス中の水分、若しくは翼まわりの低圧部が原因となって発生する、排煙ではなく雲である。
航空ショーなどで、アクロバット機の航跡を見せているのは、油を焚いて作られたスモークであり、飛行機雲ではない。
なお、ひこうき雲ができるということは、空気が湿っているということなので、長く消えないときは天気がくずれる可能性が高いのだそうだ。
荒井由実/ひこうき雲(1973年)
●夕焼け雲
ちなみに、10月10日現在、東京の日没は17時13分、日の出は5時43分だ。
夕焼けで赤く染まった雲を「夕焼け雲」と称する。なお、日の出の頃に東の空が同様に見えるのは朝焼けという。
先日、仕事の帰りがけ、地元できれいな夕焼け雲を見たので、スマホで写した(写真)が、建物が邪魔をしてうまく撮れなかった。
夕焼けで赤く染まった雲を「夕焼け雲」と称する。なお、日の出の頃に東の空が同様に見えるのは朝焼けという。
夕焼けに関して、古来より「夕焼けの翌日は晴れ」ということわざがあるが、これは比較的正しいと言える。日本上空では、偏西風の影響により雨雲は南西から北東へと移動していく。そのため、夕方に西の空が晴れ渡った夕焼けの翌日に、雨雲が来る可能性は低くなるからだ。
清少納言は『枕草子』のなかで「秋は夕暮れ 夕日のさして山の端いとちかうなりたるに、からすのねどころへ行くとて三つ四つ、二つ三つなど飛びいそぐさへあはれなり」と記している。
夕焼けは空や山々、町並みを赤く染めあげて美しいものであるが、明るい昼間の時間が終わり暗い夜がやって来る合図でもあり、比較的短時間で終わってしまう現象である。
そのため夕焼けの情景は文学や楽曲、映像作品において儚さやせつなさ、悲しさ、寂しさ、別れ、衰退や没落、老いや近づく死などをあらわすものとして用いられる。
石川さゆり/夕焼けとんび(原曲:三橋美智也、1953年)
島津亜矢/夕焼け雲(原曲:千昌夫歌、1976年)
夕焼けは何故か郷愁を誘われる。
「子供の頃友達と遅くまで夢中になって遊んでいて、帰宅する時に夕焼けを見た」といった共通体験から、子供時代を懐かしむときの表現としても多用される。三木露風の童謡の『赤とんぼ』や中村雨紅の『夕焼小焼』がある。
リカルドサントス楽団/赤とんぼ
フレーベル少年合唱団/夕焼け小焼け
夕焼け、特に日没時は短時間ながら叙情的な光景であり、日本全国に多数の名所がある。日本の夕陽百選も選定されているそうだ。
この前NHKで放送していたが、松山に6年半も住んでいたのに知らなかった。
多くの鉄道ファンをはじめ、“一度は降りてみたい駅”と言われる愛媛県伊予市にある無人駅「下灘駅」。かつては“日本一海に近い駅”でもあり、駅を降りれば目の前いっぱいに瀬戸内の美しい海が広がる。そして、夕日の絶景スポットとしても広く知られているという。
さらに鉄道と食事を楽しみたい人には、「伊予灘ものがたり」での旅がおすすめです。内装はレトロモダン、趣向を凝らした作りになっている。車内では、食事やアテンダントのサービスを受けられる。ただ、一日数本のみの走行なので、「早めの予約を」ということのようだ。
利用者の要望に基づき、下灘駅での停車時間を従来より延長しているという。
利用者の要望に基づき、下灘駅での停車時間を従来より延長しているという。
森山良子/歌ってよ夕陽の歌を(1975年)