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アル・カイオラ

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 アル・カイオラ(Al Caiola、2016年、96歳で没、画像)と言っても、もはや音楽ファンでも知らない人もいるだろう。

 それでも彼が演奏した「荒野の七人」「ボナンザ」の主題曲を聴くと、「ああ、あの曲!」と思い出す人も多いはずだ。

 彼はエルヴィス・プレスリーやフランク・シナトラらの大物で多数の伴奏を担当したことでも知られるギタリスト/アレンジャー/作曲家である。

 昨年(2016年)の11月9日、米ニュージャージー州アレンデールにある老人ホームにて死去。96歳だった。
西部劇映画

 「もはや戦後ではない」と言われながら、まだ太平洋戦争の傷跡が癒えない頃、アメリカの西部劇映画は、我々団塊世代の少年時代の大きな娯楽の一つだった。

 西部劇の全盛時代は昭和30年代(1955年~1964年)で、今から半世紀以上前のことである。

 当時は無邪気で、コロンブス「新大陸発見」と同じように、インディアンや黒人を悪者にしたてあげた勧善懲悪の作品について「侵略者の論理」などと想像したこともなかった。
 
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 「西部劇を読む事典」芦原伸著)(写真)によると

 当時の少年たち(団塊の世代)は西部劇のヒーローから多くを学んだ。たとえば、独善的で言葉少なく一人勝手にどんどん物事を進めてしまう気質は、明らかに西部劇のヒーローたちに共通している。

 「カウボーイ民主主義」とも「いうべき多数決で押し切るやり方も団塊の世代に共通している。

 そこには少数派に耳を傾けようとはしないタカ派の世界観がある。かつて世論に背を向けて、自分たちだけが正しいという理念を押し通した全共闘の世代と共通している。

 しかし、一方で女性に対する優しいふるまいや、互いの反目を腕力で解決するという手法も学んだ』とある。
懐かしのアメリカ製テレビ映画

 テレビ創世記の頃は多くはアメリカのテレビ映画を吹き変えて放送された。日本のドラマが始まるのはその後からである。

 1960年代前半、アメリカ製テレビ映画が全盛の頃、西部劇はテレビの主役であり、毎日、どこかのチャンネルで必ず西部劇が放送されていた。

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ボナンザ(Bonanza)(1959年)

 ホームドラマ型の西部劇とされ、視聴率第一位にもなった人気番組。題名の「ボナンザ」は、「繁栄、大当たり」「鉱脈」の意味で、ゴールドラッシュ時代の米国西部を連想させる名称である。

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 映画は、父親ベン役のローン・グリーンを中心に、アダム(パーネル・ロバーツ)、ホス(ダン・ブロッカ)、ジョー(マイケル・ランドン)カートライト三兄弟が互いに助けあって牧場を守っていく物語。

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 ローン・グリーン(1987年、72歳で没、写真)はカナダのオタワ生まれ。有名なラジオのニュースキャスターからその後俳優となり、西部劇ドラマ「ボナンザ」の一家の父親役で名を売った。

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なお、ベン役の声優は高塔正康八代目市川中車(1971年、74歳で没、写真)で、歌舞伎の名優が吹替えを担当したことで話題になった。

 それでは、昔懐かしいテレビ映画「ボナンザ」のテーマ曲を。


荒野の七人(The Magnificent Seven)(1960年)

 「荒野の七人」黒澤明監督の日本映画『七人の侍』(1954年)の舞台を西部開拓時代のメキシコに移して描いた
ジョン・スタージェス監督リメイク作品。後に第二作『続・荒野の七人』(1966年)、第三作『新・荒野の七人 馬上の決闘』、第四作『荒野の七人・真昼の決闘』(1972年)などの続編が制作された。

 「七人の侍」に当たる「ガンマン」は、村を守るために僅か20ドルという報酬で雇われたならず者たち。

 ユル・ブリンナー演じるクリス・アダムスは、 7人のリーダー格で、『七人の侍』の勘兵衛に相当する。以下、ヴィン(スティーブ・マックイーン)はサブリーダーで、五郎兵衛七郎次に相当する。チコ(ホルスト・ブッフホルツ)は、7人の最年少メンバーで、勝四郎菊千代に相当する。ベルナルド・オライリー(チャールズ・ブロンソン)は、平八に相当する。その出自に対するコンプレックスと子どもたちとの関係性は菊千代の要素も含まれている。
ブリット(ジェームズ・コバーン)久蔵に相当する。ハリー・ラック(ブラッド・デクスター)と、リー(ロバート・ヴォーン)
はオリジナルキャラクター。

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 音楽は、映画音楽の巨匠、
エルマー・バーンスタイン(2004年、84歳で没、写真)が担当した。

 東欧ユダヤ系移民出身。子供の頃からダンサー・子役として活躍していたが、次第に音楽に傾倒するようになり、奨学金を得てピアノを学んだ。
1950年に東海岸のニューヨークから西海岸のハリウッドへ移り、映画音楽を手掛けるようになった。

 以後、『十戒』(1956年)『黄金の腕』(1955年)『荒野の七人』(1960年)『大脱走』(1963年)など、200以上の映画・テレビで音楽を担当した。1967年の『モダン・ミリー』ではアカデミー作曲賞を受賞した。

 それでは、アル・カイオラのギターが冴える西部劇映画「荒野の七人」のテーマ曲を。


彼のギターテクニックが冴える曲を2曲

アル・カイオラ/アパッチ


アル・カイオラ/峠の幌馬車






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