Quantcast
Channel: ♪♪中高年の中高年による中高年のための音楽♪♪
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1001

素晴らしいイージーリスニング

$
0
0
イメージ 2
 中学・高校時代は、レコードの
ドーナッツ盤(写真右)が全盛の時代で、気に入った音楽があれば飛んでレコード屋に行って買ったものだ。

 そういえば、レコード屋(写真左)って、もう何年も行ったことがない。時代は変わったと思うが、昔のレコード屋は街の中の一等地にあって、いつも若者が店の中でたむろをしていたものだ。

イメージ 1
 ところで、ドーナツ盤と呼ばれたEPレコードLPレコード(1951年)に3年遅れ、1954年(昭和29年)に発売された。
イメージ 3

 直径 17cmで収録時間は5
。回転数から「45回転盤」とも呼ばれる。いつもレコードの真ん中にドーナツのように穴が開いているので、EPアダプター」(写真)を添える。

 A面B面(裏面)があり、LPを購入する予算がない、または何曲も聴かなくても満足という若年層に1960年~1970年代初頭にかけ好評だった。ただし音質は通常のLPでの内周部に当たるために劣っていた。

 「戦後の昭和史」にレコードの価格推移が載っていたので、下表の通りグラフにしてみた。

イメージ 4

 LPは2千円を超えるか超えないか、EPは3百円から5百円までという価格だった。
イージーリスニングが好き

 当時はすでにビートルズもデビューしていたが、あのように騒々しい音楽が苦手だった。

イメージ 5
 今は音楽としては裏方の、BGM(バック・グラウンド・ミュージック)に成り下がってしまったが、その頃、1960年代から70年代までムード・ミュージック」は、一大ジャンルをなしていた。

 その代表曲である、パーシーフェイス楽団「夏の日の恋」(1960年)は9週連続全米ヒットチャート1位という快挙を成し遂げ、同年のグラミー賞まで受賞したほどの人気で、ムード・ミュージックは、今では想像もできないメジャーな音楽だった。

 そのムード・ミュージックは、イージー・リスニング」とも称され、自分のブログには「イージーリスニング」という書庫(図)があり、49作も投稿してきた。
映画音楽が好き

1959年のアメリカ映画「避暑地の出来事」の主題曲に使われた「夏の日の恋」もそうだったが、「いい映画には必ずいい映画音楽がある」というジンクス通り、イージーリスニングの多くは有名な映画のテーマミュージックだった。

パーシー・フェィス楽団/夏の日の恋(1960年)




イメージ 6
実は映画は見たことがないが、ハンフリー・ボガート(1957年、57歳で没、画像左)とエヴァ・ガードナー(1990年、67歳で没、画像右)が主演した、アメリカとイタリアの合作映画「裸足の伯爵夫人」(The Barefoot Contessa、1954年)。

 淀川長治さんの名解説でおなじみの「日曜洋画劇場」の第一回放映作品にも選ばれた名作だ。

 その主題歌「裸足のボレロ」は、ボレロの心地よいリズムが強烈に印象に残った名曲。

 この素晴らしい演奏は、カナダの夕陽」(1956年)の演奏で有名な、ユーゴー・ウィンターハルター(1973年、64歳で没)。

ユーゴ・ウィンターハルター楽団/映画「裸足の伯爵夫人」より裸足のボレロ



コンチネンタルタンゴが好き

 どうもこれは日本だけで使われている造語のようだが、当時コンチネンタルタンゴが流行っていて、アルフレッド・ハウゼ楽団と、マランド楽団が双璧をなしていた。

 シンフォニックの魅力はアルフレッド・ハウゼ(2005年、83歳で没)、歯切れのよいアコーデオンの魅力はマランド(1979年、71歳で没)といわれ、前者の代表曲は「碧空(あおぞら)」、後者は「オレ・グアッパ」だった。 

 ところが、これに割って入ったのがリカルド・サントス(後のウェルナー・ミュラー)だ。

 フランスの作曲家・ビゼーのオペラ「真珠採り」(1863年、パリで初演)より、アリア「耳に残る君が歌声」をポップス化した「真珠採り」Perl Fishers)は、アルフレッド・ハウゼ楽団が 編曲・演奏し、世界的に流行したものだが、リカルド・サントス楽団の演奏と幻想的な女性のバックコーラスがとても魅力的で日本で大ヒットした。

リカルド・サントス楽団/真珠採り


アルフレッド・ハイゼ楽団/碧空(あおぞら)



ラジオの音楽番組のテーマ曲が好き

 イージーリスニングは、ラジオの音楽番組のテーマ曲としてもよく使われた。オールドファンには、音楽番組のテーマ曲として印象に残っている方も多いはずだ。

こんなレコードを持っている。FM放送テーマミュージック集」(画像)

1.テイキング・ア・チャンス・オン・ラヴ (FM東京:FMラブリーテーマ曲)
2.素晴らしき人生 (FM東京:ミュージック・イン・ザ・スカイテーマ曲) 
3.魅惑のワルツ (FM東京:スクリーン・ミュージックテーマ曲) 
4.ラヴァース・コンチェルト (民放FM4局:土曜の夜のふたりテーマ曲) 
5.大空港のテーマ (FM東京:ワールドミュージック
テーマ曲) 
6.ムーンライト・ピカムス・ユー (ミュージック・オペレーターテーマ曲)
7.グアンタラメラ(民放FM4局:ステレオ・ゴールデン・ポップステーマ曲)
8.青春の光と影 (FM大阪:テイク・ナウテーマ曲) 
9.ルンバ・ラプソディー (FM大阪:ラテン・フラッシュテーマ曲) 
10.星に願いを (FM愛知:映画音楽とともに
テーマ曲) 

イメージ 7
この中で一番好きな曲は、民放FM4局「ステレオ・ゴールデン・ポップス」に使われた、イギリス人ポップス作曲家・レス・リード演奏による「グアンタラメラ 」

 なお、グァンタナメラ」(Guantanamera)は世界的に有名なキューバ音楽で、意味は「グァンタナモの娘」。グアンタナモはキューバ南東部の都市。米軍基地がおかれている。

 アレホ・カルペンティエルの著書『キューバの音楽』によると、ルーツは作者不詳の8音節4行詩の農民歌謡(民謡)で、20世紀のキューバ音楽を代表するシンガーソングライター・ホセイート・フェルナンデス(1979年、71歳で没)の歌声により1920年代に広まったとされる。(Wikipedia参照)

レス・リード・オーケストラ/グァンタナメラ


ビリー・ヴォーン楽団演奏の「真珠貝の歌」は、NHKFM「FMリクエストアワー」のテーマ曲としてよく聴いたものだ。

 元々はハワイの伝統的な民謡『Pupu A O `Ewa』で、ウェブリー・エドワードレオン・ポーバーの作詞・編曲によって生まれ変わり、アメリカ映画『ドノバン珊瑚礁』では現地語の歌が主題歌として使われていた。

 
ビリー・ヴォーン(1991年、72歳で没)は「浪路はるかに」などのミリオンセラーを連発した作曲家・演奏家として有名。サックス・トロンボーン・トランペットなど管楽器中心のスイング・サウンドが特長だった。

ビリー・ヴォーン楽団/真珠貝の歌



スウィング・ジャズが好き

イメージ 8
 スウィング・ジャズ」とは、1930年代から40年代にかけて社交ダンスの伴奏音楽として大流行した、ビックバンド・オーケストラによるジャズのこと。(写真)
 
 
バンドリーダーの、ベニーグッドマンアーティ・ショークラリネットグレンミラーミー・ドーシートロンボーンルイ・アームストロングハリー・ジェイムストランペットデューク・エリントンカウント・ベイシーピアノという楽器を演奏していた。

イメージ 9
「グレン・ミラー物語」 
 
 グレン・ミラーは、1937年グレン・ミラー楽団を結成、第二次世界大戦で1942年の兵役まで多くのヒットを放つ。

 除隊後の1944年、フランスへ慰問演奏に飛び立った後、乗っていた専用機がドーバー海峡で行方不明になり、戦死と発表された。

 映画は、妻ヘレンとのラブ・ロマンスを交え、ミラーが作曲家として名声を博しながらも、突然の飛行機事故で短い生涯を終えるまでを描いたもので、J・スチュワートが、グレン・ミラーを演じ大ヒット作となった。

「ベニー・グッドマン物語」

 「グレン・ミラー物語」のヒットにあやかり、同作の脚本家V・デイビスが脚本・監督を務めた映画で、主演は、TV司会者のS・アレン。1938年のカーネギーホールでの歴史的コンサートがクライマックスとなるが、グッドマンが現存していることと、ミラーのようなドラマチックな人生ではなかったため、映画の人気は今ひとつであった。
(Wikipedia参照)

グレン・ミラー楽団/イン・ザ・ムード


ベニー・グッドマン/シング・シング・シング



「イン・ザ・ムード」(In the Mood)は、ジョー・ガーランドが作曲したジャズの楽曲。テーマのフレーズは、元々は1930年にトランペット奏者のウィンギー・マノンが作曲した "Tar Paper Stomp"のものであるとされる。

 1939年にグレン・ミラー楽団の演奏によりヒットしたことでも知られ、グレン・ミラー楽団の代表曲ともなっている。

 サクソフォーンによる軽快なテーマのフレーズ、エンディングのトランペットのフレーズなど、全般にわたる華やかな曲調がビッグバンドの代表的な楽曲として知られる。
「シング・シング・シング」Sing, Sing, Sing)は、1936年に "King of the Swingers" と語られる歌手・トランペット奏者のルイ・プリマによって作曲された、スウィング・ジャズの代表曲の一つ。

 トロンボーンとトランペットの掛け合いによる躍動感あるイントロ、サクソフォーンとトランペットが奏でるマイナーコードにもかかわらずダンサブルで華やかなメロディ、延々と続くドラムソロが印象的な楽曲であり、スウィング・ジャズの特徴を余すところ無く盛り込んだ一曲である。さらには後述のベニー・グッドマンの影響もあってクラリネットのソロでもお馴染みである。

 1938年にベニー・グッドマン楽団がカーネギー・ホールでのコンサートで演じて以来、同楽団の代表曲として知られる。特に、当時の同楽団の看板ドラマー・ジーン・クルーパの黒人的なドラムソロは、ジャズ界におけるドラムの認識を覆すほど革新的で、シング・シング・シングといえば、誰しもがまずジーン・クルーパのドラムソロを連想するほどだった。
「イン・ザ・ムード」「シング・シング・シング」とも、日本映画『スウィングガールズ(2004年)でも取り上げられた。(Wikipedia参照)

スウィングガールズ/イン・ザ・ムード




Viewing all articles
Browse latest Browse all 1001

Trending Articles