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柿の話

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 が好きだ。牡蠣(かき)も好きなので、の「カキ」もの「カキ」もいずれも好物ということになる。

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 子供のころ、秋になるといつも干し柿(写真)が縁側に吊るされていた。

 まだ渋さが残っているというのに待ちきれなくて食べてしまい、熟したころは柿のヘタだけが紐に残っている有様だった。
なじみの柿:

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1.市田柿:
長野県南部で栽培される柿の品種。果実から干し柿(ドライフルーツ)が作られる。身は比較的小ぶりで、生柿と、出来上がりの干し柿共に紡錘状の形をしている。 おなじ干し柿でも、あんぽ柿に比べると若干固めであり、串柿などにくらべると柔らかめなのが特徴である。栄養価は特にポリフェノールが特筆して高く、同じドライフルーツの中でも100グラム中の含有量が250ミリグラムとほしぶどう(赤)に比べて約三倍弱である。

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2.富有柿:晩成の代表品種で11月中下旬が収穫期になる。完全甘柿で甘みが強く、肉厚、果肉が柔らかい、280グラム程度になるよう栽培出来るのが特徴。花は雌花のみが着き、単為結果性がやや低いため、安定生産のためには受粉の必要がある。早期落果性も後期落果性も低い。


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あんぽ柿:渋柿を硫黄で燻蒸した干し柿。ドライフルーツの一種。福島県伊達市梁川町五十沢(いさざわ:旧伊達郡五十沢村)で大正年間に開発された。渋柿を硫黄で燻蒸して乾燥させる独特の製法で作られる。単に干しただけの干し柿は、乾燥して黒く堅くなり、さらに時間が経過すると糖分の粉を白く吹く(ころ柿など)。これに対してあんぽ柿は、半分生のようなジューシーな感触で、羊羹のように柔らかいのが特徴。硫黄は乾燥中に揮発するため毒性はない。カリウム、ビタミンなどの栄養素を豊富に含んでいる。(Wikipedia参照)
柿の生産地:故郷の広島県はどちらも産地として有名だと思い込んでいたが、西条柿(写真)という地元産の柿があるものの、どうやら陸の「カキ」は産地というほどではないようだ。

 下グラフの通り、生産量は全国で22位。ちなみに海の「カキ」はダントツの第1だ。

 柿は和歌山県奈良県福岡県が主要生産地で、この3県だけで全国生産量の42%を占める。(下表) なお、生産量日本一の市町村は、奈良県五條市。果実の生産量では、かんきつ類がNo.1だが、はその4分の1しかない。

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ことわざ:桃栗三年柿八年」と言われ、播種から初回結実までの期間が長い。

 「柿が赤くなると医者が青くなる」と言うことわざがあり、豊富なビタミン類とミネラルが栄養価摂取の低い時代では医者いらずの万能薬として重宝された。

 「瓜は大名に剥かせよ。柿は乞食に剥かせよ」瓜は実の中心部が最も甘みが強く、皮を厚く剥くとよい。一方柿は皮のすぐ下が最も甘みが強いため極力皮を薄く剥くとよい。

イメージ 7俳句:「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」という1895年に作られた正岡子規(1902年、34歳で没、写真)の有名な俳句がある。芭蕉「古池や蛙飛びこむ水の音」と並んで俳句の代名詞として知られている 。「柿」はもちろんの季語である。なお、「柿の花」の季語だ。

イメージ 8 法隆寺に立ち寄った後、茶店で一服して柿を食べると、途端に法隆寺の鐘が鳴り、その響きに秋を感じた、というのが句意である。

 柿は大和名産の御所柿(写真)と思われる。奈良県が全国2位の生産量を誇るのもうなずけるというものだ。
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エッセイ:遠山高史「素朴に生きる人が残る」(2002年、主婦の友社、写真)というエッセイ集を読んでいると、「日本の柿が美しい理由」というコラム欄があった。

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 「日本を代表する果物はであろう。さまざまな果物が店頭に並び、柿の果物としての人気はそれほどではなくなっているが、日本人は小さな庭でもなぜか柿の木(写真)を植えたがるところがある。

 ほかの果物よりはるかに栽培が容易で、しかも日本の風景と木全体が美しく調和するからと思えるのだ」

 「柿の実は美しい。その艶のある朱色は、枝にあるときは日本の秋を引き立て、また、街道を行く者たちに安らぎを与える。摘み取られた一つを手に取って眺めても、ほかの果物にはない豊かな輝きがある。

 実に限らず、木の姿も人間臭いぬくもりを感じさせる。あまり巨木ともならず、しかし輪郭のはっきりした枝ぶりは遠くからもそれと分かる。密度の濃い大ぶりの葉は、祖霊のへの供物を載せる皿となる。

 日本人の生活風景の中に四季を通じてなじんでいるのである」

 と手放しのほめようだ。
ちょっと艶めかしい風習:

 民俗学で有名なのが「柿の木問答」というやり取りがあり、九州~東北地方で昭和初期にはこんな初夜のかけあいがあったそうだ。

 男「あんたとこに柿の木あるの」  女「あります」
 男「よく実がなりますか」 女「はい、よくなります」
 男「わたしが上がって、ちぎってもよろしいか」 女「はい、どうぞちぎってください」

おいしい柿の選び方:

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合食禁(食べ合わせ):蟹と柿」写真)については、蟹も柿も体を冷やすので、一緒に食べると身体を冷やす。冷え性の人は症状が重くなるので、要注意。

 この食べ合わせは李氏朝鮮の国王景宗の死因とされる。
最後は柿の歌

青木光一/ 柿の木坂の家(1957年)


ふきのとう/柿の実色した水曜日 (1979年)





 

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