東京都知事選挙には関心が高かったが、正直なところがっかりした。
自分は東京都民ではないので傍観するしかない立場だが、前猪瀬都知事に史上最高の430万票も投票する人たちに、多くを望む方が野暮だったのかも知れない。
自公が支持した知事がスキャンダルを起こし辞任したので今度の選挙になった。
普通は彼らを糾弾してもよさそうなものなのに、問題がはぐらかされ、ちゃっかりと責任逃れをしている。
変な選挙だった。
少し総括をしてみたい。
図は前回と今回の選挙結果である。前回以上に話題があったのに、前日の大雪のせいもあったが、投票率は約16%も下がっている。
なお、公認←推薦←支持←支援という順に政党の応援の度合いが違うそうだ。
宇都宮氏については、前回と今回で支援政党が一部変わっているが、支持政党が減っているにも拘わらず得票は増えている。
下図を見ると東京都民の右傾化がはっきりしてきたと思う。
ネット・ウヨと呼ばれているそうだが、確実にその存在感が増している。この図で分かることは、20代の若者の支持が右派の田母神氏に集まっているということだ。
細川氏は戦略的にも若者を軽視してしまった。小泉純一郎の息子の進次郎氏を副知事候補に担ぎ出すというサプライズ案もあったそうだが、応援者も含めて高齢者に偏り過ぎたと思う。
著名な支援者の中で50代もいないのではないか。これでは老人党と呼ばれても仕方がない。
応援する方は瀬戸内寂聴さん(90歳)を初め、身体を張って頑張ったとは思うが、本当にこの選挙に人生の最後を飾る気構えがあるなら、ここに載っている支援者は全員全財産を投げ打ってでもダイナミックな広告やパフォーマンスで訴えるべきだった。
この選挙は不本意な結果であったが、選挙期間中いろんなことが炙りだされて、日本の政治の実態がよくわかった。



脱原発ということは日本の将来を考えれば当たり前のことで、しかも今原発が一基も稼働していなくて計画停電もないというのに、『脱原発はムリ』だなんて理屈に合っていないと思わないのだろうか。
日本の将来に危機を覚える結果だった。
最後は、ずっとイージーリスニングが続いているので、「涙」の題名の音楽を。
フランク・プウルセル楽団/ひとつぶの涙
レーモン・ルフェーブル楽団/涙のカノン
ポール・モーリア楽団/ペガサスの涙 涙のトッカータ