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不倫は文化?【その3】やっぱり気になる他人の不倫

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イメージ 1 不倫は文化?【その1】国会議員の不倫不倫は文化?【その2】不倫のルールという記事を出したすぐ後だが、再び「不倫は文化?」の第三弾を。
 
 古今東西「不倫」は古くからのもので、日本では平安時代の、紫式部「源氏物語」(1008年)。
 
 中世ヨーロッパでは12世紀、騎士トリスタン と、主君マルク王の妃となったイゾルデの悲恋を描いた「トリスタンとイゾルデ」画像)が有名で、ワーグナーにより楽劇化され、シェイクスピア「ロミオとジュリエット」のヒントにもなった。
やっぱり気になる他人の不倫
 
イメージ 7 2月24日朝日新聞のニュースQ3に、「芸能人に国会議員…やっぱり気になる他人の不倫」という記事があった。
 
 どうでもいい、と思ってみても、なぜか気になる他人の「不倫」。年明けから相次いだタレントや国会議員の不倫騒動は、「休業」と「辞職」にまで発展した。世間は、なぜこんなに注目するのか。
 
掲載週刊誌、売り切れ続出
 
イメージ 2イメージ 3 「発売初日の昼に売り切れた。直送してほしい」。1月、タレントのベッキーさん(写真左)とバンド「ゲスの極み乙女。」のボーカル川谷絵音(えのん)さん(写真右)の不倫を週刊文春が報じて以降、発行元の文芸春秋には書店から問い合わせが相次ぐ。
 
イメージ 4 1月14日号から4週連続で2人のスキャンダルを掲載し、2月18日号では宮崎謙介・元衆院議員(写真)「お泊まりデート」
 
 同社によると、この間の売り上げは前年同期比2割増で、6号中3号が2年半ぶりの「完売」だった。 
 
 他人の不倫が、なぜこうも気になるのか。東京大大学院の瀬地山角(せちやまかく)教授(ジェンダー論)によると、浮気が即離婚につながる米国に比べ、日本は浮気がばれても離婚しない夫婦が多く、「浮気しても結婚が続くので不倫が目立つ」という。一方、日本人には「性関係は夫婦内に限定すべきだ」という規範意識が強い。「不倫が起きやすいのに、不倫に厳しい。だから不倫に注目が集まりやすい」という理屈だ。
 
SNS発達、逃げ切れない
 
 今回は「プラスアルファ」の要因もあった。ベッキーさんは「清純」なイメージが強かった上、川谷さんは、「糟糠(そうこう)の妻を捨て新しい女性に乗り換えたと捉えられた」。宮崎氏については「育休をぶち上げたことに尽きる。それがなければ、辞職も、注目されることもなかっただろう」と瀬地山教授。
 
 さらに危機管理コンサルタントの白井邦芳さんは「有名人のスキャンダルは昔からあるが、SNSが発達した現代では情報が広く拡散するようになり、当事者は説明せずには逃げ切れなくなった」と分析する。
 
イメージ 5 2010年に、女性タレントとの過去の不倫を報じられたジャーナリストの山路徹さん(現在54歳、写真)がインタビューに答えている。題して6年前の不倫、謝って謝って謝罪に徹した 山路徹さん」
 
 
―最近の不倫騒動をどう見ましたか?
 
 ベッキーさんの場合、出演するCMや番組のスポンサー企業は、彼女の「清純派イメージ」と契約していて、イメージが崩れてしまえば、企業やテレビ局側には、彼女を起用し続ける理由がなくなる。それで、休業にまでつながったと思います。
 
 ただ、芸能人の不倫は「イメージを裏切った罪」。それが、ここまで断罪されることなのかな、とは思う。
 
 芸能人はプロとしてそれぞれイメージを演じていて、私生活とは必ずしも一致しない。もちろん、プロとしてイメージを保つ責任はある。だけど、世間が作ったイメージに合わないからと言って、「人格攻撃」までするのは、行き過ぎでしょう。
 
 不倫は当然、やっちゃだめ。でも、不倫自体は極めて個人的なことで、本来は当事者間の問題。それを公の場に引きずり出して、みんなでボコボコにしている印象がある。集団化すると歯止めがきかなくなる、いじめやリンチの論理に似ていると感じます。
 
―こういう状況になった時、当事者はどう対応するべきですか?
 
 とにかく世間に向かって説明しないとだめ。ベッキーさんの謝罪会見は、CMスポンサーや代理店への謝罪との印象を持たれ、結局、世間が「炎上」しました。でも、スポンサー自体は世間がどう判断するかをみている。あの会見は、そこを読み違えちゃった。
 
 宮崎さんの場合は、「イクメン」発言が持つ清廉性と行為のギャップが炎上した原因。
 
 別問題だが、国会議員の場合、「欲に負ける」という人はまずい。世の中には「ハニートラップ」もあるし、足をすくおうと狙う人たちが、わんさかいますからね。
 
―不倫を報じられても、休職も辞職もしない人は多いです。
 
 今回の不倫騒動で人の心が反応したのは、本質的な不倫の「善しあし」よりも、「清廉な人が悪いことをした」という「ギャップ」だと思う。
 
 偏見も含めて「イメージ」を世間は持っているが、これまで不倫を報じられた政治家は「やってんだろうな、そういうこと」と思われていて、イメージとのギャップが少ない。だから、世間はそんなに反応しない。
 
―6年前のご自身の不倫騒動は、どんな状況でしたか?
 
 「貝」になるしかない。ひたすら、謝って謝って謝罪に徹するしかない。それで許してくれるかわからない状況でした。それが、日本社会です。
 
 僕は一般人だが、それでも「報道取材をする人間が、そんな私生活でどうなんだ」とさんざん言われた。そう言われちゃったら、しょうがない。謝るしかない。世間というのは、ボコボコにしないと気が済まなくなる。
 
 ただ、不思議なもので、ボコボコにすると今度は、世論は逆転していくんですね。「そこまでたたかなくていいんじゃない」という声が出てくるんです。
 
 僕はあの不倫騒動で、報道の仕事が一時できなくなりました。週刊誌、スポーツ紙含めて、相当たたかれて、しばらくじっとしていようと思っていました。そしたら、たまたま旧知のTBSのプロデューサーが担当していた情報番組「サンデージャポン」に出させてもらうことになった。これが、「逆転」のきっかけになりました。
 
 自分を世間にさらしてたたかれることで、「悲劇」を「コメディー」に変えられる、そしたら迷惑をかけた女性タレント2人の負担が減るのではないか。実はそんな期待をして出演しました。
 
 結果として世間は「楽しんだ」と思います。ネット上で「あの人、そんな悪そうな人じゃない」「きっと優しすぎるんだ」といった声が出始めた。すると、バラエティー番組にどんどん呼ばれるようになった。それで、今に至るんです。
 
―今も不倫のことを言われて、いやではないですか?
 
 もう、しょうがないと思うしかない。耐えるんですよ、自分を殺して。
 
 世間には「キワモノ見たさ」がある。僕がいやがることをみんなは見たい。
 
 逆に、僕が伝えたいことなんて、誰も聞きたくない。それをわかってないと、自分が何かを伝えたと思っても、それは自己満足でしかない。世間にわかってもらうために、自分をもう一人の自分の目で見られるか、は大きいですよ。
 
 「俺は戦場ジャーナリストだ。さんざん命がけでやってきたんだ」とでも私が言ったとしたら、「何言ってんだ、不倫男が」と言われます。「本当にすみませんでした」と言うと、「しょうがない奴だ。ところで、なんでこんなにモテるんだ」という方に、世論の興味が変わっていくんですね。
 
ベッキーさんは今後、どうなる?
 
 これだけたたかれると、ベッキー待望論が出てきます。個人的には彼女の復帰を願っています。
 
 本当は「休業」の前に1回会見をやっておけばよかった。ベッキーさんが「ごめんなさい。好きになっちゃったんです」と会見で言ったら、世間の反応は違ったはずです。
 
 シラを切ると追及されるけど、おなか(本音)を見せると、「なんだしょうがないな」となる。すべて認めて謝った人をそれ以上は責めない。それが世間ですよ。
 
 まー、僕はこんな偉そうなこと言える立場ではないですけどね。
 
報道を見て「他山の石」に
 
 一方、瀬地山教授はそんな状況に「不倫は犯罪ではなく、本来は当事者間で解決する問題。有名人だからといって、社会が『制裁』を加えようとすべきではない」と主張する。
 
イメージ 6 「はじめての不倫学」(光文社新書、写真)の著者、坂爪真吾さんは、不倫を殺人や自殺に発展することもある「社会の問題」と捉えて、社会全体で防止策を考えるべきだと提唱する。
 
 「誰でも突然、誰かに心を奪われることがあり得る。不倫には『魔力』がある」と話す。その上で「不倫がどれだけ人を傷つけるのか、自分自身に置き換えて不倫報道を見るとよい。それが不倫防止につながれば、今回の騒動にも意義があるのでは」。
気になる不倫の映画
 
 不倫を扱った映画は多い。
 
イメージ 11 「夫人」の曲という記事を投稿したことがあるが、小説を原作とした「夫人」と名のつく映画のほとんどが不倫の物語である。ボヴァリー夫人」(作:フローベル)、「チャタレイ夫人の恋人」(作:デービッド・ハーバード・ローレンス)、エマニュエル夫人」(作:エマニュエル・アンサン)。
 
 写真チャタレイ夫人の恋人と、エマニュエル夫人の主役を演じたシルヴィア・クリステル(2012年、60歳で没)
 
イメージ 12イメージ 13 日本ではこれに触発されたか、五月みどりのかまきり夫人の告白」1975年、主演:五月みどり写真左)、軽井沢夫人」(1982年、主演:高田美和写真右)という日活ロマンポルノの大作が続き、大胆な演技が話題を呼んだ。
 不倫を扱った映画で心に残るのはこの2つの映画 
 

映画「卒業」1967年)/挿入歌:サイモン&ガーファンクル「ミセス・ロビンソン」
 

イメージ 8 衝撃的な映画だった。
 
 大学卒業を期に帰郷したベンジャミンダスティン・ホフマン)は、将来を嘱望されていたが、素直に喜べない何かを感じている。
 
 彼の卒業パーティーで再会したのは、幼なじみエレーンキャサリン・ロス)の母であり、ベンの父親の職業上のパートナーでもあるミスター・ロビンソンの妻、ミセス・ロビンソンアン・バンクロフト)から思わぬ誘惑を受ける。
 
 ベンジャミンは幼なじみのエレーンが次第に好きになっていくが、ある日不倫の相手が彼女の母親だと告白する。ショックを受けたエレーンは、他の男と結婚するという。
 
 どうにかして彼女の結婚が執り行われている教会まで駆けつけたベンジャミンは、エレーンと新郎が今まさに誓いの口づけをした場面で、教会の外から大声で彼女の名を叫ぶ。ベンジャミンへの愛に気づくエレーンはそれに答える。二人は手に手を取って教会を飛び出す。
 
 サイモン&ガーファンクルの音楽が心地よい。
マディソン郡の橋(1995年)
 

イメージ 9 「マディソン郡の橋」The Bridges of Madison County)は、1992年に発売されたロバート・ジェームズ・ウォラーの同名小説を原作にしたアメリカ映画で、クリント・イーストウッド監督・主演、メリル・ストリーブが共演。
 
 不倫をテーマにした大人のラブストーリーであり、米国のみならず世界的大ヒットを記録した。(写真)
 
 アイオワ州マディソン群の片田舎。農場主の妻フランチェスカは、夫と二人の子供に囲まれ平凡な主婦として穏やかな毎日を送っていた。そんなある日、夫が幼い子供二人を連れて4日間遠方へ出掛け、一人で家の留守をしていた彼女の所へある男が道を尋ねてくる。男の名はロバート・キンケイド。旅のカメラマンで、この近くの屋根のある橋ローズマン・ブリッジを撮影に来たが道に迷ったという。橋までの道案内に車に同乗したフランチェスカ。それは二人にとって、永遠に心に残る4日間の始まりだった。
 
イメージ 10 なお、ミズーリ川の支流に架かるマディソン郡の橋はローズマン・ブリッジ(写真)といい、屋根付きの橋である。
 
 クリント・イーストウッドが演じるキンケイドはこの橋の撮影に訪れ、メリル・ストリーブ演じるフランチェスカと出会う。フランチェスカの遺言により彼女の遺灰が撒かれた場所でもある。
気になる不倫の音楽
 
 不倫が結婚に発展した例は枚挙にいとまないが、多くは女性を犠牲にしてきた。
 
 最近は女性が泣き寝入りする例が少なくなり、そのせいで「演歌」が流行らなくなったのかもしれない。
 
 女性の切ない思いを語った歌は多い。そんな曲を集めてみた。
 
大下八郎/おんなの宿(1964)
矢吹健/うしろ姿(1969年)

勝彩也/恋あざみ(1970年)

チェウニ/トーキョートワイライト(1999年)


 
 
 


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