事実関係とはこういうことである。
2016年2月、金子が出産(切迫早産)のため緊急入院していた1月30日から31日にかけて、宮崎が自身の選挙区にある京都市伏見区内の自宅マンションに女性タレントを招き入れ、ともに宿泊したと週刊文春(2016年2月18日号)に報じられた。
問題の日、宮崎は京都市長選挙の応援のために京都市内を訪れており、女性タレントも伏見稲荷大社など京都市を訪れていた。女性タレントは一泊した後に帰京した。女性タレントは1月4日にも衆議院第一議員会館を訪れており、同日行われた自由民主党の新年会において和装で登場した宮崎の着付けを担当した。新年会には妻の金子も出席していた。
会見では「相手からSNSでメッセージをもらった」として、自身の積極的な関与については最後まで否定した。これに先立ち、宮崎が党関係者に「ハニートラップに遭った」などと弁明していたことが報じられた。
また、会見のなかで、結婚後、他にも複数の女性と性的関係があった点を認め、謝罪した。一方、結婚記念日にも不倫行為があったのではないかとの問いについては、明確な否定はしなかった。
同じ自民党・二階派所属議員である衆議院議員・金子恵美との再婚を発表したのは、2015年5月19日。再婚に先立ち、すでに妊娠している(いわゆる「できちゃった結婚」)と報じられた。
金子との再婚を発表する一方で、宮崎は自身の支援者の娘とも交際していたことが報じられた。交際期間が金子と重複しているとも報じられたが、宮崎は取材に対し「全然全然。マジ勘弁してって感じですよ。妻と始まったのは二月中旬から下旬だから、時系列的には全然かぶってない。俺、かぶせることしないから」と答えたという。
2015年12月23日、日枝神社で挙式し、都内のホテルで結婚披露宴を行った。
2016年2月5日、第一子となる長男が誕生した。(Wikipedia参照)
不倫による議員辞職は憲政史上初めてのことだそうだ。
今回は、お子さんの誕生目直前の不倫や、男性の育児休暇の問題がからんで世間の反発が凄まじいこともあったが、果たして議員辞職までするのが適切だったのだろうか。
浮気や不倫がバレて辞職しなければいけないとなると、衆参議員の多くの議員も辞職する必要があるし、身に覚えのある議員も多いのではないか。
こんなことは枚挙にいとまないが、いくつか例を思い出してみよう。
●鴻池祥肇参議院議員(現在75歳)
2009年1月22日発売の「週刊新潮」に、「議員宿舎妻鴻池官房副長官に今度は機密漏洩疑惑」との記事が掲載された。
そして、2009年5月13日発売の「週刊新潮」に、4月28日に女性と静岡県の熱海温泉へ旅行、30日まで同じ部屋で宿泊し、その際、国会議員に与えられるJR無料パスを使ったことを報じた記事が掲載された。
同時期は新型インフルエンザの緊迫した時期で、インフルエンザ対策会議をすっぽかして熱海でしっぽり人妻と温泉、ゴルフを楽しんでいたという。不倫旅行を報じた週刊誌の取材に対し、鴻池は「じいさんの代からのDNA」のせいだと居直っている。
2011年、週刊誌の女性問題報道を受け、衆議院財務金融委員会委員、自民党政務調査会・財務金融部会長代理を辞任、地震対策特別委員会副委員長などすべての自民党内役職の辞職願を6月1日に届け出た。報道についてはノーコメントとしている。(Wikipedia参照)
●後藤田正純衆議院議員(現在46歳)
この数時間後、今度は“アフター”で2人は六本木のバーへ。
店内で並んでカウンターに腰掛け、他の客の目も気にせず抱き合ってキス。後藤田氏の左手は、ミニのワンピースを着たホステスの太ももをまさぐった。
その2つの場面を写真週刊誌「フライデー」が激写。
さらに、2人は一時、男女共用のトイレに約20分こもりきりだったという…(後藤田正純のスキャンダルと噂まとめ【フライデー】参照)
2011年、週刊誌の女性問題報道を受け、衆議院財務金融委員会委員、自民党政務調査会・財務金融部会長代理を辞任、地震対策特別委員会副委員長などすべての自民党内役職の辞職願を6月1日に届け出た。報道についてはノーコメントとしている。(Wikipedia参照)
「路チュー」と言えば、民主党・細野豪志(現在44歳)と山本モナ(現在40歳)や、故中川の元妻・自民党・中川郁子(現在57歳)と同じく自民党・門博文(現在50歳)の事件。
細野と山本モナの不倫疑惑については、2006年10日発売の写真週刊誌「フラッシュ」が報じたもので、初秋の9月21日、2人が京都市内の高台(こうだい)寺に向かう石畳の坂を手をつないで肩寄せ合い散策する姿をとらえている。
先に写真週刊誌「フライデー」で、2人が9月20日にJR品川駅から新幹線「のぞみ」号で不倫旅行に旅立つところまで報じており、その続編が雑誌を代え「フラッシュ」で報じられた形だ。(【不倫キス】細野豪志と山本モナの不倫キス写真・画像まとめ参照)
2015年3月5日、故中川昭一さんの妻であり、夫を亡くしてから農水政務官に就任していた中川郁子自民党衆院議員と、同議員の門博文との不倫関係が、「週刊新潮」にて報じられた。
これに対して中川は「酒席の後であったとはいえ、私の軽率な行動により、門議員の奥さまやご家族、私を支援していただいている地元の皆さま方に大変ご不快な思いをさせたのではないかと誠に申し訳なく思っております。深くおわび申し上げます」と陳謝した。
官房長官の菅義偉は3月5日の記者会見で「公人として誤解を受けることのないよう、自ら律して政務官の職責に全力で取り組んでほしい」と発言した。
路上でキスを交わしていただけでなくて、政務官室で20回以上の「密会」を繰り返していたという。
遥かに重大な事件と思われる甘利明前大臣の場合、贈与側が便宜をはかってもらうために現金を渡したと、週刊誌の取材に告げたことが掲載されて問題化し、大臣は辞任したものの、現状ではあいまいなことで済まされている。
この通り、不倫で注意を受けたり、役職を失っても議員を辞職した例はない。
これは、甘利明前大臣の不祥事や、円高・株安、果ては拉致問題についての目くらましのような気がしてならない。
この件については小沢一郎氏の時と極めて対照的である。
小沢氏の場合、検察は憶測で立件して起訴しているが、甘利氏の場合、贈与側が渡しているというのにもかかわらず、マスコミの扱いは小さいし、検察は知らんプリをしている。
今や日本はこんな国になり下がっている。