4月11日に78歳の誕生日を迎えたばかりの、加山雄三が元気だ。
現在は、昨年の9月の神奈川・茅ケ崎市民文化会館からスタートした、47都道府県を回るファイナルホールコンサートツアーを展開中。
4月25日は、茨城・水戸市の県民文化センターでコンサートを行った。昨年8月に行われた自身6回目の日本武道館公演と同じセットリスト45曲を毎公演歌うもので、この日の茨城公演は36公演目となり、全52公演のツアーは7月25日の東京・渋谷のNHKホールまで続くそうだ。
「彼を天国へ送るという意味で、みんなで歌いましょう」と呼びかけ、ザ・ワイルドワンズがコーラスを務めた「旅人よ」(1966年、映像)を、会場に集まったファン1500人とともに、加山は歌声を響かせた。
2部構成の公演の第1部の最後。亡き親友のために加山は呼びかけた。
「加瀬くんがこの間、天国にいっちまいました、さっさと。本当に僕は心が痛んでしようがない。今日は彼を天国へ送るという意味で、みんなで『旅人よ』を歌いましょう。合唱してください。特徴のある加瀬くんのコーラスを思い出しながら…」
加山が慶大1年のとき、慶応高1年だった加瀬さんと知り合い、加瀬さんにギターを教えたり、加山がワイルドワンズの名付け親になったりと、60年にも及ぶ親交があった。加瀬さんの訃報が伝わった21日から一夜明けた22日、書面でコメントを発表したが、この日は訃報後、初の公の場となった。
加瀬さんが昨年2月に下咽頭がんが発見された際、命を優先するため声帯摘出を勧めた加山。誰よりも生きることを願っていだだけに、訃報を聞いて大きなショックを受けたという。それでも、高いプロ意識で仕事をキャンセルすることなく、この日もファンに向けていつもの明るい雰囲気を崩すことなく、元気な歌声を届けた。
「いつか別れはくるものですが、やっぱり早過ぎる。俺を越して先に行くんじゃねえ。それが本心です」。改めて心境を明かした加山。悲しみを胸に秘めながら、若大将は歌い続けていたそうだ。(サンスポ4/26号)
ところで、カラオケでは加山雄三の歌を歌うことが多い。
上記の「旅人」と、「君といつまでも」、「僕の妹に」、「海その愛」が定番だが、今はこの曲を必ず歌っている。
加山雄三とザ・ヤンチャーズ/座・ロンリーハーツ親父バンド(2010年)
曲が6分と、長いのがカラオケとしては難点だが、この曲はとても心地よく歌える。
声質が合っているだけではなく、日本を代表する同世代の歌手が歌っていることや、歌詞が人生を鼓舞してくれるのも自分にとって歌いやすい理由だ。
写真左から、若大将・加山雄三、フォークの女王・森山良子(現在67歳)、谷村新司(同66歳)、南こうせつ(同66歳)、さだまさし(同63歳)、THE ALFEE【桜井賢(同60歳)坂崎幸之助(同61歳)高見沢俊彦(同61歳)】による日本を代表する豪華アーティスト8名の新ユニット。
2010年6月4日 武道館公演を皮切りに、名古屋、大阪での公演も開催された。またこれに先立ち、4月7日に加山雄三デビュー50周年記念シングル『座・ロンリーハーツ親父バンド』をリリースした。
最後にもう一度歌ってみよう。
加山雄三とザ・ヤンチャーズ/座・ロンリーハーツ親父バンド(2010年)
みんな歌おうもう一度 あの日のように声を合わせて ときめく胸 恋の歌 忘れられないあの歌
誰でもいつか年をとる 当たり前じゃないかそんなこと 大切なのは胸の炎 燃やし続けていること
歌おう恋のときめきを(恋の歌を) 若造時代に気づかない 本当の優しさや 愛や生命の重さを
それぞれ色々ありまして(夢破れて) 切ないながら生き抜いて(負けない)やっとこうして 歌おう さあ今こそ 人は一人じゃない筈さ
ギター抱えて集まれば あの頃と少しも変わらない 我らロンリーハーツ親父バンド 温もりじゃ負けはしない
一度も結婚しない奴(一度目もだめ) 二度も別れた不届きな奴(二度目も) 三度転んで起き上がり(三度目もほら) また転ぶのも人生(人生)
誰でもいつか年をとる 当たり前じゃないかそんなこと 大切なのは胸の炎 燃やし続けていること
歌おう恋のときめきを(恋の歌を) 若造時代に気づかない 本当の優しさや 愛や生命の重さを
それぞれ色々ありまして(夢破れて) 切ないながら生き抜いて(負けない)やっとこうして 歌おう さあ今こそ 人は一人じゃない筈さ
ギター抱えて集まれば あの頃と少しも変わらない 我らロンリーハーツ親父バンド 温もりじゃ負けはしない
一度も結婚しない奴(一度目もだめ) 二度も別れた不届きな奴(二度目も) 三度転んで起き上がり(三度目もほら) また転ぶのも人生(人生)
いつか、「老化を感じたことが無い」と聞いたことがあるが、それでもいつの間にか音楽界で最長齢になった元祖若大将の加山雄三さん。
ホテルの倒産から始まり、事業などの失敗は多いが、それにめげている様子はかけらも見受けられない、元気な御仁だ。
ますますご健勝で活躍していただきたいタレントである。