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嫌われる勇気

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 誰しも周りからは「いい人」と思われたいものだ。
 
 自分もその気持ちが強く、その一方で、好き嫌いが激しく、人づきあいが苦手な性格にずっと悩んでいた。
 
イメージ 1 最近はアパルトヘイトに関する発言で物議をかもした曽野綾子氏(現在83歳、写真右)であるが、いい人をやめると楽になる」(祥伝社、写真左)のこの文を読んで、随分気が楽になったことがある。
 
イメージ 2 『人間の中には必ず排他的な心理がある。人は必ず誰かに好かれ、誰かに嫌われている。それをいちいち気にする必要はあまりないように思う。
 
 嫌われている人の心はあまり乱さないほうがいいからそれとなく遠ざかり、自分と気が合うと言ってくれる人と感謝して付き合う。それが自然でないかと思う。
 
 嫌う相手に好きになれ、と強制するほうが私は惨めで浅ましくていやだ』
 さらに、こんなことも書かれてあった。
 
 『誰でも自分の評判というものは気になるものだ。しかし、評判ほど、根拠のないものはない。私以外に私の細かい情報を知っている人はいないのに、その知らない他人が私のことを言っているのだから、評判が正しいはずがないのである。
 
 それでいてその評判に動かされる人が多い。世間というものが目に見えない力で圧力をかけるのである』
イメージ 3 アメリカの心理療法医であるロバート・A・グラバー氏は、「『いい人』たちの憂うつ写真)で、他人を意識するあまり、愛されることに腐心する心理状態を「ナイスガイ・シンドローム(いい人症候群)」と命名。
 
 
 自分は頑張っている、誰からも愛されるはずだと思っている人ほどかえって周囲との対人トラブルを引き起こしかねないと断言した。
 イメージ 4 右表で○が多い人は「ナイスガイ・シンドローム」であり、こうした心理状態にある人は、「相手から愛されたい」という願望が満たされなければ、それが相手に対する怒りや憎しみに変わり、ストーカー行為DVに発展する危険性を秘めているという。
 
 カウンセリングルーム「アンフィニ」で心理カウンセラーを務める青柳雅也さんによる次の「ナイスガイシンドローム」チェックリストで、3つ以上当てはまった人は、その予備軍としている。ー自分の行動を見返して、ドキッとした人も少なくないのでは?
 
本当は意見があるけど、黙って上司や同僚に従ってしまう
飲み会などで、上司や得意先に「ヨイショ」ばかりする
仕事でミスをすると、隠そうとしたり言い訳がましくなったりする
□SNS
で悩みを書き込んでいる人には、積極的にアドバイスをする
いったん怒ると、人格が変わってしまうほど憤慨する
 
 「愛情が満たされていない人や本音の付き合いが苦手な人、自分に自信がない人が陥りやすい傾向にあります。一日が終わって一人になったとき、『いい人』を演じている自分にぐったりしていたら黄信号です」

 
では、どうすればナイスガイシンドロームに陥らずに済むだろうか。

 
「そもそも周りの人は、あなたの期待に応えるためにいるわけではありません。他人にどう思われているか、そればかりを気にすることは、自己中心的な考え方だと認識することが大切です。他人からの評価を気にするのではなく、自分の言動は誰のためなのかを考えることから始めましょう」
 
イメージ 5 人間関係の悩みをシンプルに解決し、「嫌われる勇気」を持ちながら自分らしく生きるための方法を考える『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社、写真右)
 
イメージ 6 オーストリア出身の心理学者のアルフレッド・アドラー(1937年、67歳で没、写真左)が提唱する「アドラー心理学」
 
 彼は、フロイトユングと並び称される、“心理学の3大巨頭”の一人。
 
 トラウマを否定し、行動の「原因」ではなく「目的」に目を向けるといった、斬新な理論で知られる。
 
 デール・カーネギー人を動かす』(創元社)やスティーブン・R・コヴィー7つの習慣』(キングベアー出版)など、多くの自己啓発書にも影響を与えたといわれている。
 
 「嫌われる勇気」は、「アドラー心理学」を基に、日頃抱えている人間関係の悩みをシンプルに解決し、“嫌われる勇気”を持ちながら自分らしく生きるための方法を紹介した本だ。

 そもそも私たちは、「嫌われたくない」と思いながら日々を過ごしている。にもかかわらず、嫌われる勇気を持つことを勧めるのはなぜなのだろう。
 
 
 「周囲の人たちから嫌われないようにするには、常に周りの人の顔色をうかがう必要があります。それでは、“ありのまま”の自分として生きることは難しくなるし、物事の責任を人のせいにしてしまいかねません」
 
 
 「自分の人生は自分だけのもの。人の期待に応えるのをやめ、自分が『人としてこうありたい』と思える行動を取るよう心がけるだけで、自由を実感できる生き方ができる。自分の素直な気持ちや意志を貫く勇気。いい換えれば、それは『幸せになる勇気』でもあるのです」
 
■価値観をハッキリさせることから始めよう
 
 嫌われる勇気を持つために、まず必要なのは「自分にとって譲れないポイント」をハッキリさせること
 
 好きなこと、嫌いなことは何か。どんな振る舞いをしているときの自分に対して「価値がある」と思えるのか。自分の軸になるものを見極めた上で、その価値観に合った言動を心がけてみよう。
 
 とはいえ、嫌われる勇気を持つ上で注意しなくてはいけないこともある。それは「自分の意志をきちんと伝えること」と、「自分の価値観を周囲の人たちに押しつけて、他人を変えようとすること」とは違うと理解しておくこと
 
 「私たちは基本的に、他人を変えることはできません。周りの人たちに自分の価値観を無理強いしたりすることは、人間関係のトラブルのもとです」
 
 変えられるのは自分だけ。とはいえ、人間関係は相手があって初めて成り立つもの。自分のものの見方や捉え方を変えることが、日々の言動を変えることにつながる。そして「多くの場合、自分が変わると周囲の人も変わらざるを得なくなります。アドラー心理学は『勇気の心理学』です。自分が変わる勇気を持つこと。これだけで、人間関係の悩みは薄らいでいきますよ」
 
イメージ 7 そう話すのは、この本の共著者で哲学者の岸見一郎さん(現在58歳、写真)。
 
 

 「嫌われる勇気」を持つと、こんなにいいことが。


●他人に振り回されずに済む

●人間関係の悩みが減る
●日々の充足感が高まる 

 
 「嫌われる勇気」で人間関係を良くする5つのポイント
 
 他人からの評価を気にしない
 
 「周囲の評価を気にする限り、自分よりも他者のことを優先してしまい、心が不安定になりがち。人の評価を気にしなくなると、人間関係のストレスはぐっと軽くなります」
 
 自分の価値観をハッキリさせる
 
 自分の価値観が揺らいでいる人ほど、周囲に流されてしまいがち。まずは「好きなこと、嫌いなことは何か」「どんな行動を取っているときの自分を“好き”と思えるか」を考えてみよう。
 
 他人を変えようとしない
 
 「嫌われる勇気」が必要とはいえ、自分の素直な気持ちを伝えることと、わがままを言って人を動かすこととは違う。「自分の意志を尊重すると同時に、相手を尊重することも大切です」
 
 「今、ここ」を大切にする
 
 「目の前のことに一所懸命に打ち込んでいる人は、人間関係に悩む余裕すらないもの。今できることに真剣に、丁寧に取り組むことで、不要な感情を手放すことができます」
 
 自分と他人とを比較しない
 
 「劣等感とは、周囲の人と自分とを比較することから生まれる『対人関係の悩み』です。比較をし続ける限り、他人の言動や行動が気になってしまい、“嫌われる勇気”も発動しにくくなります」

 生きていく指針と、勇気が湧いてくる言葉だね。
 

松田聖子/ハートをRock【いい娘にしてると 疲れるわ】
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