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イントロが印象的な日本の歌謡曲【その2】管楽器編

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 前作の「鍵盤楽器」に続き、今回は「管楽器」編を。早速、行ってみよう。

クラリネット

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 クラリネット(写真)は、消え入るような弱音から華やかな強音まで多彩な音を出すことが出来る楽器。
 
 音域がとても広く、高い音域ではオーボエとフルートを合わせたような丸い音色を得意とする一方、低い音域では暗く太い音を持っている。
 
 吹奏楽、オーケストラ、ジャズと広く親しむことができる楽器なので、様々なジャンルの音楽が好きな人にお勧めである。
 
八代亜紀/舟歌

 「舟唄」といえば、もう大分前に亡くなったが、故郷の広島県呉市のスナックで義父が歌ったシーンと、次の歌詞を今も思い出し、しんみりとしてしまう。

<歌詞>

 お酒はぬるめの燗がいい 肴はあぶった イカでいい 女は無口な人がいい 灯はぼんやり ともりゃいい しみじみ飲めば しみじみと 想い出だけが 行き過ぎる涙がポロリと こぼれたら 歌いだすのさ 舟歌を
 
 沖の鴎に 深酒させてョ いとしあの娘とョ 朝寝するダンチョネ
 
 店には飾りが ないがいい 窓から港が 見えりゃいい はやりの歌など なくていい ときどき霧笛が 鳴ればいい ほろほろ飲めば ほろほろと 心がすすり 泣いている●サックス

 お酒が好きで、妻の実家に帰るたび、いつも朝から酒盛りだったが、とてもいい義父だった。

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 しかし、当の八代亜紀(68歳、写真)は、「お酒はぬるめの燗がいい」「肴はあぶったイカでいい」というものの、どうやら全くの下戸のようだ。

 彼女は、芸名の通り熊本県八代市出身。地元の中学卒業後、地元熊本のバス会社九州産業交通(現:九州産業交通ホールディングス)のバスガイドとして勤務していたが、15歳で父親の反対を押し切り上京。銀座のクラブ歌手となり、スタンダードやポップスなどを歌った。
 
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 1971年にテイチクより「愛は死んでも」でデビュー。

 読売テレビのオーディション番組『全日本歌謡選手権』(画像)に出場して10週連続勝ち抜きでグランドチャンピオンとなる。

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 1973年に「なみだ恋」が120万枚とヒットした後トラック運転手から“トラック野郎の女神”として絶大な支持を得るようになり、「八代観音」と呼ばれる、八代の顔を模した観音の絵が描かれたトラックが出現した(画像左)。これがきっかけとなり、1977年に当時大ヒットを飛ばしていた菅原文太愛川欣也主演の東映映画『トラック野郎・度胸一番星』に女ダンプ運転手「紅弁天」役で出演し、八代の曲「恋歌」が挿入歌として起用された。 (画像右)

 その後も「しのび恋」「愛ひとすじ」「おんなの夢」「ともしび」「花水仙」「もう一度逢いたい」「おんな港町」「愛の終着駅」など、女心を歌った歌で次々とヒット曲を連発するが、1979年に新境地を開拓した初の男歌「舟唄」が大ヒットし、1980年に発表した「雨の慕情」で日本レコード大賞を受賞する。

 これら2曲は「港町絶唱」と共に阿久悠浜圭介竜崎孝路のコンビによる「哀憐三部作」とされ、NHK紅白歌合戦では2年連続大トリを務めて“演歌の女王”と称された。

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 「舟唄」は、八代亜紀の代表作であるが、阿久悠(2007年、70歳で没、写真)作詞の本曲を初めて八代が聴いた時、最初のフレーズを聴いただけで「必ずヒットする」と直感したという。過去に阿久と『街の灯り』(歌・堺正章)を創作して以降、作曲家として起死回生を狙っていた浜圭介が曲を付けた。

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 1981年に製作された映画『駅 STATION』降旗康男監督/東映)の劇中では、居酒屋で高倉健倍賞千恵子が見ている紅白で八代が「舟唄」を歌う場面が挿入されている。(画像) 


八代亜紀/舟歌(1979年)


西田佐知子/赤坂の夜は更けて

 この曲もイントロがクラリネットだね。懐かしい曲。

西田佐知子/赤坂の夜は更けて(1965年)


サックス(サクソフォーン)

イメージ 8 とにかく、サックス(写真)のソロはカッコいい。

 そのサクソフォーンは1840年にベルギーのアドルフ・サックスによって考案された。木管楽器と金管楽器との中間の音色を持ち、弦楽器のようなヴィブラートで奏される柔らかい音質は、かなり質の悪い音も耳あたりよく変質させる力を持つ。その機能的なメカニズムとともに19世紀最高の発明品のひとつとして数えられている。

テレサ・テン/スキャンダル(1986年)


美川憲一/新潟ブルース(1967年)


内山田洋とクールファイブ/逢わずに愛して(1969年)



内山田洋とクールファイブ/噂の女(1970年)



 *次に紹介する曲はインスツルメンタルの曲で、歌謡曲ではありません。

ホルン

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 樋口哲生「うまくなろう ホルン!」(音楽の友社)(写真右)を読むと、こんなことが書かれてある。
 
 ホルン
(写真左)を吹くと幸せになります
 
 まず数ある楽器の中からホルンを選んだ諸君は、その瞬間から幸せなのです。なぜなら、ホルンは、管楽器の中でもっとも美しい音色と音質を持っている楽器なのですから。
 
 その楽器を演奏するということは、すなわちあなたの人間性も美しく豊かになっていきます。しかし、それにはやはり試練があるのです。といっても、そんなに硬くなることはありません。及ばずながら私が諸君の力になりたいと思っています…。

 Wikipediaによると、ギネス・ワールド・レコーズで、The American Music Conferenceの発表を引用して、ホルンが世界で一番難しい金管楽器であるとして掲載されたそうだ。

玉木宏樹/大江戸捜査網オープニング・テーマ曲(1970年)


冨田勲/NHK「新日本紀行」テーマ曲 祭りの笛(1969年)


 「新日本紀行」は、1963年から1982年まで18年半続いたNHK総合テレビで放送されたテレビ番組。制作本数は計793本にのぼる。
 
 日本で初めての本格的な紀行番組でNHKアナウンサーが日本各地の原風景を訪ね、それにナレーションやインタビューを加えるという体裁を取り入れた。
 
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 ホルンと、拍子木(写真右)の音が印象的なテーマ曲は、『展覧会の絵』『火の鳥』(1975年)、『惑星』(1976年)の作曲など、シンセサイザー音楽の第一人者・冨田勲が(2016年、84歳で没、写真左)が作曲した。



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