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ご長寿のヒーロー

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 昨年の年末にはテレビや新聞で、毎年の恒例として「墓碑銘」というタイトルで2017年にお亡くなりになった有名人の特集をしていたはずだ。(「はず」というのは、見ていないからだ)

長寿家系

 日本は今や人類史上空前のご長寿社会になった。当然亡くなる人も増えている。

 自分の家系についていえば、父はもう27年前に84歳で亡くなった。先に父が逝き、母が13年後の2003年(平成15年)92歳で亡くなったが、その子たち、すなわち自分の兄弟姉妹の5人とその配偶者に欠けた者はいない。

 自分は末っ子で今年69歳になるので、当然みんなご長寿の部類に入る。長兄は今年が年男なので、84歳になる。次兄はこの1月で80歳になる。これを見ると「長寿家系」といっても差し支えないだろう。

 しかし、寝たきりはいないが、次兄と次姉はガンを患ったことがあり、バリバリの健康家族というわけにはいかない。この歳になると身体のどこかにガタが来ているのは仕方がない。

 ただし、昨年末14年ぶりに復活し、日本中を大爆笑の渦に巻き込んだ「さんまのスーパーからくりTV」の人気コーナー「ご長寿早押しクイズ」を見たが、ここまでとぼけているのはいない。
 

平均寿命と健康寿命

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 こののように、日本人の平均寿命の長さは世界トップクラス。昨年3月には、日本人の平均寿命が過去最高を更新したことが話題となった。

 しかし見るべきものは健康寿命であり、平均寿命と健康寿命の差が大きくなればなるほど病気や介護の期間が長くなることを意味するので、一概には喜べない。見るべきは、健康寿命と平均寿命の差だ。2013年時点の健康寿命と平均寿命の差は、男性は9.02年、女性は12.04年。長生きをしても10年前後は自立した生活ができず、病気や介護で不健康な毎日を送っていることになる。

 テレビを付けるたびに健康食品や健康薬品のCMが流れる。それだけ需要があるということだ。

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 健康や医療をテーマにしたwebメディア、カラーダが行った「健康と身体に関する調査(対象:60代以上の男女200名)」で、「健康寿命を延ばすために大切なことは?」という質問に次のような結果が出た。

 「趣味を持つことが健康な身体を維持するために大切」と考える人が多いことがわかる。

1位:趣味を持つ(男性66%、女性77%)
2位:笑う(26%、58%)
3位:自然に触れる(38%、32%)
4位:旅行をする(34%、20%)
5位:仕事をする
(31%、20%)


昭和ヒトケタ世代

 「昭和ヒトケタ世代」と呼ばれる年代について、昨年の8月20日、拙ブログ・昭和ヒトケタ世代で特集したことがある。昭和ヒトケタ(一桁)とは、昭和元年(1926年)から昭和9年(1934年)までの、8年7日間のことをいう。現時点では83歳以上、91歳までが昭和ヒトケタ世代。

 天皇皇后両陛下もこの世代である。

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 来年の4月30日に退位される今上天皇は、昭和8年(1933年)、皇后美智子は昭和9年(1934年)生まれ。天皇陛下は昨年の12月23日に84歳を迎えられ、皇后陛下は10月20日に83歳を迎えられた。(写真)

 80歳を超え、こんな激務に耐えられるはずがない。それでもまだ1年以上のご公務が残っている。お疲れさまですと言いたい。
昭和ヒトケタ世代で昨年亡くなった有名人

 一昨年は、戦後の大衆文化を引っ張ってきた永六輔さん(昭和8年(1933年)生まれ、7月7日、83歳で没、写真左)、大橋巨泉さん(昭和9年(1934年)生まれ、7月12日、82歳で没、写真右)という、芸能界の巨星が鬼界に入った。

 昨年はこんな人たちだ。

●昭和前期(1926年~1929年)京唄子、ジャンヌ・モロー三浦朱門酒井広ジェリー・ルイスチャック=ベリーヒュー=ヘフナーフィデル=カストロ土屋嘉男シドニー=ポワチエロジャー・ムーア、ファッツ=ドミノ神山繁、早坂暁三遊亭圓歌

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●1930年(昭和5年)…渡部昇一
●1931年(昭和6年)…日下武史岡野俊一郎大岡信
●1932年(昭和7年)…野村沙知代船村徹 
●1933年(昭和8年)…ペギー葉山平幹二朗篠沢秀夫 
●1934年(昭和9年)…藤村俊二

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昭和ヒトケタ世代で現存の有名人

 昭和ヒトケタ世代にはこんな有名人がいる。

 まずは女性から。今も活躍していると思う有名人を網掛けしてみた。

●昭和前期(1926年~1929年)
 月丘千秋、 辻久子、石井ふく子、森英恵、中根千枝、トニー・ベネット(以上、1926年)
 菅原都々子、宮城まり子、石牟礼道子、緒方貞子、 ジュリエット=グレコ、リー=グラント (以上、1927年)
 楠トシエ、浅香光代、杉葉子、兼高かおる、 渡邊美佐(以上、1928年)
 奈良岡朋子、安藤まり子、正司歌江、草間彌生(以上、1929年)
●1930年(昭和5年)…小山内美江子、澤地久枝
●1931年(昭和6年)…八千草薫、久我美子、犬養智子、二葉百合子、山本富士子、 曽野綾子、カテリーナ=ヴァレンテ、モニカ=ヴィッティ
●1932年(昭和7年)…岸惠子有馬稲子、寿美花代、音羽美子、久保菜穂子、渡辺美佐子、岩崎加根子、木元教子、フジ子・ヘミング
●1933年(昭和8年)…黒柳徹子草笛光子、岡田茉莉子、鳳八千代、若尾文子、扇千景、海老名香葉子、大山のぶ代、マーサ三宅 、ロミ山田、オノ・ヨーコ、キム=ノバク
●1934年(昭和9年)…中村メイコ、司葉子、牧阿佐美、広中和歌子、金美齢、ソフィィア・ローレンブリジット=バルドー 、ナナ=ムスクーリ 、シャーリー=マクレーン

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 男性には、こんな人たちがいる。

●昭和前期(1926年~1929年)…
 青木光一、小柴昌俊、トニー=ベネット、江沢民(以上、1926年)
 無着成恭、 織本順吉、童門冬二、出光昭介、長谷川慶太郎(以上、1927年)
 三浦洸一、池田大作、柴田勲、久里洋二、羽仁進、ウォルター=モンデール 、バート=バカラック (以上、1928年)
 鈴木健二、津本陽、磯村尚徳、サトウ サンペイ、川久保潔、クリストファー=プラマー (以上、1929年)
●1930年(昭和5年)…曽根史郎、高島忠夫、岡田太郎、半藤一利、俵孝太郎、和久峻三、田山力哉、芦田淳、西村京太郎、有馬朗人、秋山実、クリント=イーストウッド、ジーン=ハックマン、ショーン=コネリー、ソニー=ロリンズ、ザ・デストロイヤー、ジョージ=ソロス
●1931年(昭和6年)…山田洋次、近石真介、穂積隆信、大村崑、羽佐間正雄、海部俊樹、明石康、道場六三郎、三好徹、広中平祐、すぎやまこういち、岡村喬生、猪谷千春、小野喬、陳清波、ジャニー喜多川、ミハイル=ゴルバチョフ
●1932年(昭和7年)…仲代達也、露口茂、田中邦衛、柳澤愼一、矢島正明、五木寛之、石原慎太郎、神津善行、野末陳平、稲盛和夫、鈴木敏文、藤井裕久、渡部恒三、内橋克人、森田実、屋山太郎、秦郁彦、広岡達朗、小林亜星、村木賢吉、白土三平 、本多勝一、小林完吾、志生野温夫、若山弦蔵、三浦雄一郎、ジョン=ウィリアムズ、ミシェル=ルグラン、フランシス=レイ、リトル=リチャード、ジャック=シラク
●1933年(昭和8年)…森村誠一、恩地日出夫、矢崎泰久、渡辺貞夫 、ウイリー沖山、高木 ブー 、菅原洋一 、鶴岡雅義、アイ・ジョージ、羽佐間道夫 、針すなお、浅利慶太、澤田隆治、吉田義男、金田正一、宍戸錠 、旗照夫 、クインシー=ジョーンズ、ウィリー=ネルソン 、ロマン=ポランスキー
●1934年(昭和9年)…宝田明、田原総一朗、藤子不二雄・A、権藤正利、森山周一郎、隆旗康男、筒井康隆、谷道夫(デュークエイセス)、前田憲男、堤義明、山崎正和 、宇野亜喜良、森岡賢一郎、ケーシー高峰、財津一郎、ジョージ=チャキリス 、パット=ブーン 、フランキー=ヴァリ、ジョージ=シーガル、ハンク=アーロン

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昭和ヒトケタ世代で活躍している有名人

やすらぎの郷

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 昨年の4月3日から9月29日まで、テレビ朝日系・月~金午後0:30~0:50の番組「やすらぎの郷」野際陽子(81歳で没、写真)の遺作となった作品だった。

 同ドラマは、“業界人”専用の老人ホーム「やすらぎの郷」を舞台に、全盛期の映画、テレビ界を支えた俳優、作家、ミュージシャン、アーティストたちが繰り広げる、ノスタルジー漂う人間喜劇。シニア世代が直面するさまざまな問題もユーモラスに描いていた。

 題名から分かる通り、往年の大スターのオンパレード。そのうち有馬稲子さんと、八千草薫さんは昭和ヒトケタ世代だ。ご両人ともまだまだ若い。

 写真前列左より、有馬稲子(85歳)、八千草薫(86歳)、倉本聰(82歳)、石坂浩二(76歳)、浅丘ルリ子(77歳)、加賀まりこ(73歳)、五月みどり(77歳)。後列左より、松岡茉優(22歳)、草刈民代(52歳)、常盤貴子(45歳)、野際陽子、藤竜也(75歳)、ミッキー・カーチス(79歳)、山本圭(77歳)、名高達男(66歳)。

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■歌手

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 昭和ヒトケタ世代で活躍している大物歌手はほとんどいなくなった。海外ではジュリエット・グレコ(90歳)も2016年に引退した。しかし、今でも活躍している男性歌手はいる。トニー・ベネット(91歳)とフランキー・ヴァリ(83歳)だ。特に後者の公式サイトを見ると、今年一杯のスケジュールが埋まっているから驚きだ。(映像はラグドールを歌うフランキー・ヴァリ


■俳優

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・90歳の現役俳優、織本順吉(写真)

 再放送だったが、BS1スペシャル「老いてなお 花となる~織本順吉 90歳の現役俳優~」を見た。

 薄幸の父親役からヤクザまで、名脇役として2千本の映画やドラマに出演してきた彼が、今闘っているのは急激な老い。歩くこともままならず、セリフは一晩寝れば忘れることも。不安から睡眠不足が続く。それでも織本は現場に向かう。生涯現役を貫き、懸命に生きる老俳優の姿を、家族が記録したドキュメンタリー番組だ。
 ここまでして働かなければならないものか。
仲代達矢(85歳)

 年末はたまたま仲代達矢が出演しているテレビを立て続けに見た。

 一つは、BS1スペシャル「仲代達矢 命と向き合う」だ。

 「役者・仲代達矢さん。85歳のいまも現役として舞台に立ち続けている。この秋、役者として最後の覚悟で臨む舞台に立っている。亡き妻が演出を手がけた反戦劇だ。戦争を知らない時代に「命の大切さ」「平和の尊さ」を伝えたいと考えている。自らの老いと向き合いながら格闘する日々を追う」とある。

 酸素吸入とか治療をしながらの演技。体力との壮絶な戦いを演じている姿が痛々しい。何が彼を追い立てているのだろうか。

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 もう一つは、大みそかのNHK BSプレミアム・越しで日本映画の至宝「黒澤明作品」一挙放送!『年越し映画マラソン』の黒澤明監督作品『七人の侍』、『生きる』、『用心棒』、『椿三十郎』、『赤ひげ』の計5作品だ。

 彼はこの中で「七人の侍」、「用心棒」、「椿三十郎」に出演している。実は初めて見る映画ばかりだ。

 仲代達矢は俳優養成所時代に『七人の侍』(1954年)で、セリフなしの浪人役をつとめて映画デビューした。養成所から仕出しで派遣された数秒間のエキストラ出演で、本来は出演作にカウントすべきものではないが、この出演で時代劇の歩き方ができなかった仲代は監督・黒澤明を苛立たせ、「俳優座では歩き方も教えないのか」と罵られ、ワンカットに朝の9時から午後3時までの半日がかりの撮影となってしまい、最終的に「いいや。OK」となったいわくつきの作品だ。黒澤はこのことをすぐ忘れてたらしいが、仲代にとって強烈な思い出となり、これが映画俳優・仲代のスタートとしてしばしば引き合いに出されることとなった。

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 その後、東宝では三船敏郎に対抗できる敵役俳優として、『用心棒』(1961年)の監督・黒澤明から出演依頼を受ける。『七人の侍』出演時に黒澤から散々NGを出された記憶が残っており、「立派な役者になって、二度と黒澤組には出ない」と心に決めていた仲代は当初出演をきっぱりと固辞したが、黒澤本人に呼び出されて説得され結局出演し、洒落者だが残忍なヤクザを演じる。(写真)

 翌年の『椿三十郎』でも続けて起用され、今度は剛直な武士を演じ、仲代の風格と演技力を買った黒澤の期待に応えた。

 1957年、俳優座所属の看板女優(まもなく演出家、脚本家に転身)宮崎恭子と結婚。1975年に、彼女と共に無名塾を創立して後進の養成を開始した。1979年には俳優座を退団。以後は無名塾公演で、脚本・演出を妻に任せ、自分が出演する形で演劇を継続してきた。俳優座時代、また無名塾公演でも多くのシェイクスピア作品に主演、日本を代表するシェイクスピア俳優でもある。(妻の宮崎恭子さんについては、拙ブログ宮崎恭子(仲代恭子参照)

黒柳徹子(84歳)
 
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 最近「徹子ザ・ベスト」(2011年、講談社、写真)を読んだ。今、昭和ヒトケタ世代で最も活躍しているタレントだろう。次回はこれを元にブログを作りたいと思う。

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