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立ち食いと立ち飲み

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 立ち食い立ち飲みの店には会社の帰りがけによく寄ったものだ。
 
 文章が過去形になっているが、これは訪問頻度に波があり、転職の度になじみの店から別れを告げなければならなかったからだ。
 
イメージ 8 たとえば、立ち飲みについては、小田急線・登戸駅の近くにある老夫婦がやっている店。町田駅近くにある焼き鳥の店(写真)。渋谷駅近くの一杯飲み屋のお店。ー今はどうなっているか、久しく寄っていない。
 
 立ち食いはもっぱら立ち食いソバのお店のことだが、駅構内にある立ちソバ屋には随分お世話になった。今はJR横浜線沿いの駅ソバをときどき利用している。
立ち食いブーム
 
イメージ 10 それがどうも最近は立ち食いは、ソバやうどんだけでなく、ステーキ、イタリアン、フレンチ、ついには立ち食い割烹までもが登場。あちこちに“立ち食いレストラン”がオープン(写真)し、ちまたでは「立ち食いブーム」が到来しているそうだ。
 
 立ち食いのメリットは、お店にとっては狭いスペースでも商売が出来ること、客の回転が速いこと。
 
 客にとっては、時間がないときすぐに食べれること、安価なこと。
 
 そして、立って食べるのは健康に良いらしい。
 
 「立った姿勢での飲食は、座った姿勢に比べて消化や吸収が良くなると考えられます。胆汁の流れがスムーズになるからです。胆汁は肝臓から分泌され、十二指腸で膵液と一緒になることで脂肪の消化吸収の働きを活発にします。座った姿勢だと胆汁の通り道である胆管の蠕動運動が鈍くなり、胆汁の流れが悪くなって鬱滞しやすくなります。その結果、消化吸収が悪くなってしまうのです」
 
 胆汁の流れが悪くなると、胆石もできやすくなる。胆石は、長時間座っていること自体がリスクになり、どれだけ運動しても改善されない。それだけ座った姿勢は、胆汁の流れに悪影響を与えるのだ。(日刊ゲンダイ2014.5.1号「空前の「立ち食いブーム」 懐だけでなく健康にも良かった」より)
立ち食いは好きですか?
 
 朝日新聞土曜版be2月6日号にこんな記事が。どうやら立ち食い・立ち飲みは少数派のようだ。(be between 読者とつくる)立ち食いは好きですか?
イメージ 1 
 
 においに誘われ、つい足を止めてしまう。寒い時期には、なおさら共感してくれる人が多いのではと考えましたが、浅はかでした。「物心ついたときから、行儀が悪いとうるさく言われてきた」などと、無縁な生活を送ってきた方がこんなに多かったとは。でも、やってみると楽しいんですよ、立ち食い、立ち飲み。
 
●やってみると楽しい
 
 立ち食いや立ち飲みが好きではないと答えた人の中で、男女を問わず目立ったのが、行儀に触れた記述だ。
 
 「最近は、歩きながらや通勤・通学の電車で食べる人も増え、日本人の品格も落ちたと思う」、「女性だったら、百年の恋も興ざめ」、「行儀うんぬんを言う前に、消化に悪い?」。
 
 ファストフードも立ち食いそばも珍しかった時代に育った世代なら誰も、「立って飲み食いしようものなら、母親にお尻をひっぱたかれんばかりに怒られた」という経験があるのかも。とはいえ、ダメと言われるほど、やってみたくなるのも人間。東京の女性(52)は成人するとさっそく挑戦し、今も拒否感はないが、「落ち着かないので、やっぱり座りたい」と結論づけた。
 
 歩き食いや通勤電車での飲食には抵抗があるものの、立ち食いや立ち飲みの店は基本的に大好きな記者。でも、こんな声は胸に刺さった。
 
 「3人の子どもの子育て中は、立ってかき込むことが茶飯事」、「仕事で立ちっぱなし。食事のときくらいは座って食べたい」。
 
 「座って食べたい」派の人からも、立ち食いにまつわる特別な思い出が寄せられた。
 
 「単身赴任が嫌で、片道3時間半かけて通勤していた頃、駅のホームで食べた立ち食いそばのおいしかったこと」、「学生時代、バイト代が入ると、駅の立ち食いそば屋で、いつものかけそばに、卵を落としたり、天ぷらを載せたり。懐かしい」、「息子は、幼い頃から鉄道好き。憧れは『大きくなったら、駅の立ち食いそばを食べる』こと。体格が小さかったので、実現したのは中学生になってから。一緒に食べて感慨に浸った」。
 
 立ち食い、立ち飲みを支持する中核は、やはりその機会も多いサラリーマン経験者。
 
 「大阪勤務のとき、日課のように、帰りは地下街の立ち飲み屋へ。安くて、深酔いすることがない半面、『寄らずに帰ろう』と誓った日も、知った顔に出会うと、吸い込まれてしまうのが難点だった」、「接待のある日は、必ずと言っていいほど世話になった。接待役は、酒を注いだり、相づちを打ったりするのに忙しく、空腹を満たすのは結局、立ち食い」。
 
 また、岡山の男性(68)が「東京出張の帰りは、必ず新幹線を途中下車して立ち食いした」という名古屋駅ホームのきしめんをはじめ、「姫路駅のそば」「大阪・梅田の地下街」など、具体的なスポットを挙げる人も多かった。
 
 立ち食いといえば、気になるのが、消費税軽減税率の適用問題。beモニターの皆さんの間では、立ち食いの好き嫌いに関係なく、「納得いかない」が約6割にのぼった。
 
 線引きは、今のところ曖昧だが、テーブルやいすがなければ、外食に当たらず、軽減税率の対象になる一方、返却の必要がある食器に盛られると、「その場での飲食を前提に提供される」外食になって、対象外となり、「持ち帰りが可能な状態で販売される」と、軽減税率が適用されるという。
 
 「紙コップに注がれた燗(かん)酒を飲ませられる日が来る」、「容器が使い捨てになり、ゴミが増える」。
 
 立ち飲み派の記者が共感したのは、こんな意見。
 
 「『庶民の憩いの場』に、無用な混乱を引き起こすことはやめてほしい」
立ち食い
 
  立ち食いについては幾つも思い出がある。
 
イメージ 3 立ち食いを初めて経験したのは大学生のころ。当時広島県・呉から広島まで電車で通っていたが、駅構内と駅ビルの地下に立ち食いのソバ屋(どちらかと言うとうどん屋)があった。
 
 社会人になって初めて食べた東京の立ち食いソバには驚いた。だしは真っ黒で、醤油そのもののようだ。関東の人はいつもこんなものを食っているのか、これではいつかガンになるのではないか。
 
 それで、故郷の広島に帰ったときや、大阪に出張したとき、必ずうどんを食べて「まずい東京のうどん・ソバ」のうさを晴らしたものである。
 
 ところが、「慣れ」というのは恐ろしく、今や関東風のうどん・ソバの方がおいしくて、関西風はどうも味が薄いとか甘すぎると感じるのだから不思議なものである。
イメージ 2 駅の立ち食いは時間との競争である。電車が発車するまで5分では間に合わない。せめて8分は欲しい。
 
 女性はこんなとき厳しい。一人では行けないが好奇心がある人がいて、誘って食べたことがあるが、電車を一つ乗り過ごしてしまった。
 
 最近は女性の一人客も増えてきた。あるとき、小田急・登戸駅のそば屋に一人の外人がやってきた。ブーツを履いた可愛い女性である。彼女は慣れた感じでソバを頼んでいる。ー思わず拍手したくなるほどだった。画像東海林さだお「偉いぞ!立ち食いそば単行本」より)

関東のソバ、関西のうどん
 
 『関東のソバ、関西のうどん』という言葉がある。それは違うという説もある。しかし、西で麺類といえば真っ先に「うどん」の方が目に浮かぶというのが普通ではないだろうか。
 
 私は、故郷の広島県と、松山、福岡、周南(旧徳山)で暮らし、西日本での生活が長いが、いずれもうどんが中心で、ソバはマイナーな存在だった。ソバはざるソバであり、夏だけの季節商品というイメージだった。
 
イメージ 9 ところで、うどんやソバの専門店は別にして、お店の表示やメニューでうどんとソバ、どちらが先に書かれていると思いますか。
 
 普段は余り意識していないだろうが、実は関東ではソバが先、関西ではうどんが先のところが多いとのこと。ただし、全体的に見るとうどんが先が多いのは、うどんの方がソバより生まれが早いという理由のようである。
 
 もうひとつ、「立ち食いうどん・ソバ屋」に行ったとき、どのような確認を受けますか? 関東ではまず、「うどんですか?ソバですか?」ではなく、十中八九「ソバですか?うどんですか?」と聞かれる。
 
 それもそのはず、店主に直接聞いたところ、4分の3はソバの注文なのだそうだ。関西では全くその逆で、4分の3以上うどんが占めると思う。
 
 東と西ではだしの作り方が違うのはご承知の通りだが、ネギも違う。 
 
 呼び方で一番違いを感じるのは「天ぷら」。よく注意しないとイメージ通りの天ぷらが出て来ない。
 
 西で「天ぷら」は「海老天」だが、東では「かき揚げ」を指す。「天ぷら」は小エビの天ぷらだったり、丸天(九州)だったりすることもある。野菜、ごぼう、ちくわ、コロッケの天ぷらもある。
 
 東の「かけうどん」は西では「素(す)うどん」という。「素ソバ」という言葉は余り聞かないので、やはり西はうどんがメジャーなんだと思う。
 
 「立ち食いうどん・ソバ」専門家(?)としては、当然価格にも関心がある。もちろん、協定しているわけではないので、お店によってまちまちであるが、値段に注目するのも面白い。


 かけソバ・うどんは240円~260円。これ以上になると私見では高い。かき揚げ天ぷらうどん・ソバは360円。玉子がつくと、60円プラスで420円。これが私の描いている立ち食い相場である。


立ち飲み
 
 
 下図のように、飲み屋と称されるモノのうち、立ち飲み酒場に属する。
 
イメージ 7

イメージ 4 「せんべろ」という言葉がある。1000円でべろべろに酔える」いう意味で、作家の中島らと編集者の小堀純が、共著の著書『せんべろ探偵が行く』2003年、集英社文庫、写真で使い始めたのが最初と言われている。
 
 立ち飲みは、そんなイメージだ。
 
 酒屋の店頭で小銭を支払いその場で立ったまま酒を飲む行為は、日本では江戸時代から一般的に行われていた。
 
イメージ 5 酒屋で立ち飲みすることを「四角い升の角に口をつけて飲むこと」から「角打ち(かくうち)」と呼ぶ。(写真)
 
 
 鳥取県から島根県の東部にかけては、「たちきゅう」と呼ばれている。「立ったまま、きゅうっとやる」ことが語源といわれる。
 
 大阪では店内スペースの効率化のために、客に半身の姿勢をとって、できるだけ詰めて飲食するよう店から要請される。居並ぶ客がそろって半身に構えるスタイルをダークダックスと、愛好者同士で揶揄しあう。
 
イメージ 6 最近は女性も気軽に入れるように工夫された店もあり、酒の種類やつまみも種々そろえるようになってきた。
 
 さらに、洋酒立ち飲みも増えてきた。立ち食いより立ち飲みの方が女性は入りやすい。(写真)
 
 あいにく地元でいい立ち飲みの店を知らないのでご無沙汰しているが、「ちょい呑み」の店も進出しており、立ち飲み商売は競争が激化している。
 
 
 イギリスのパブのように、飲み物やおつまみを受け取ったらその場で清算するキャッシュ・オン・デリバリー(cash on delivery)と、最後に勘定するやり方がある。
 
 どちらかと言えば、予算が限られていたり、節酒をしたい人、割り勘で済ませたい人には前者がいいが、たくさん飲みたい人や接待に使う場合は後者の方が良い。
 
 自分は、1000円札を持って行ってそれ以内で済ませるキャッシュ・オン・デリバリーの方が好きだ。
 上々颱風(シャンシャンタイフーン)/黄昏酒場でまた会おね
 

ちあきなおみ/紅とんぼ(1988年)
 

 



 
 
 

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