7月19日に女性の戦力化というタイトルで記事を投稿したことがある。
その最後に「育児休暇や子育てで休みが多くなるのは、特に中小企業にとっては痛手であることも事実である。そういうことに対する補助金なり対策を打ってくれると有難い」と書いた。
現在、「ポジティブアクション能力アップ助成金」(下表)という制度があり、それを達成すると、1回限りであるが大企業で15万円、中小企業で30万円の助成金が国から支給される。
9月12日に東京で行われた、国際会議「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム(女性版ダボス会議)」で、安倍首相は「女性がいつでも誰でも夢にチャレンジできる社会」を目指すといっているが、本当だろうか。自分はあまり信用していない。
政策の目玉とされる「地方創生」や「女性活用」は、軽薄な「人気取り」に過ぎず、実態が伴っていないからである。
女性を優遇しないどころか、新卒の時点では男子学生より女子学生の方が一般的に優秀なことは明らかであり、成績だけで評価すると、過半数を女性で埋めなければならないことは、企業の採用担当者であれば誰でも知っている。
それをしないのは、男女のバランスをとらなければならないこと、女性は結婚・出産・育児があるので、多数を占めると企業リスクが大きいからである。
社会人としてのスタートから、女性の就職活動は不利なのだ。
女性の戦力化について、日本はこれまでサボり続けてきた。
少子化、高齢化が急速に進み、労働人口の減少が緊急の課題であるのに、対策は遅々として進まなかった。
これからは正に「女性と高年齢者の活用」が日本沈没を防ぐカギとなるのは自明の理である。
それでも、女性の戦力化でも述べたように、現在の内閣のような実力が伴わない女性を人気取りだけで登用するのには反対である。
入社の時から女性の幹部候補生を養成する体制を整えること。
企業がワークライフバランス(仕事と生活のバランス)に真剣に取り組むこと。
労働の評価を「量」から「質」に転換することが求められる。
ブラック企業の経営者は、これからは生きていけない。
折角、長い時間とコストをかけて最高学府を卒業しても、こんな毎日を送っている女性たち。日本の雇用の問題性を強く感じたものだ。
右図の通り、子育てを終えた年配の女性の就職の場は急速に失われている。もったいないことだ。
女性の活用のネックのキーワードは
子育て
年齢
コミュニケーション である。



昔はこんな曲が流行った。女性は男性の後について行くもの、男性の横暴に耐えるもの。ーもうこんな時代ではない。演歌が廃れようとしているのはこのせいなのかもしれない。
宮路オサム/なみだの操(1973年)
宮史郎/女のみち(1972年)
箱崎晋一郎/抱擁(1979年)
高山厳/心凍らせて(1992年)
勝彩也/恋あざみ(1970年)
前川清/男と女の破片(1991年)