9月25日(木)神宮球場へ、広島カープ対ヤクルトスワローズ戦を見に行ってきた。
プロ野球の観戦は、広島VSヤクルト観戦以来なので1年ぶりである。
当日は夕方から雲行きがあやしくなり、試合開始の18時前は一時グラウンドにビニールシートを被せるほどで、雨天中止もあるかなと思ったぐらい雨が降ったが、開始後は何とか持った。
結果は、下図の通り大勝。危なげのない試合で溜飲が下がる思いだった。3塁側のネット裏8列目の席、選手の表情もよく見えて、ビールを飲むピッチも上がった。
今年も後わずか。3位・阪神タイガースが0.5ゲーム差で追っている。
カープの残り試合は5試合。全てがホームというのが強みだ。9/28の対戦はヤクルト、9/29、9/30もヤクルト。これまでの対戦成績は14勝7敗とカモにしている。これは勝ち越せるだろう。
10/1は宿敵タイガース戦、CS決戦前の天王山だ。タイガースには11勝13敗と負け越している。
そして最終戦はジャイアンツ戦。10勝12敗1分と、ここにも負け越している。
一方のタイガースは、残り3試合。今日は休みで9/29と9/30のDeNA戦。そして最終戦が前述の通り、カープとの一戦だ。
これを見ると2位確保は予断を許さない。2位と3位では大違い、最後の踏ん張りに期待したい。
個人成績は次の通りだ。



一時は首位打者の候補にも顔を出すほどで、彼がいなければカープの躍進は無かっただろう。それにしてもその守備範囲の広さにはいつ見ても惚れ惚れする。

9月25日のヤクルトの本拠地・神宮球場も、カープのホーム球場と見間違えるほど、カープファンの熱気に包まれた。
他球場でも同じことが起きている。この映像は昨年のCS第2戦、甲子園球場でのカープの応援風景。
いわゆる「カープ女子」である。
「球場ラヴァーズ」(石田敦子著)という漫画(写真右)のヒットから広まったというが、野球ファンに若い女性が増えることはとてもいいことだ。
ところで、戦略経営者・7月号に、「広島カープの黒字経営」という記事があった。
広島東洋カープの球団経営が話題になっている。昨季16年ぶりにAクラス入りし、今年も開幕から好位置につける成績がクローズアップされる中、約40年にわたり黒字を維持してきた経営手腕にも注目が集まるようになってきたからだ。
特にここ2年は増収増益を達成し、関東圏で開催されるビジター戦ではスタンドの過半が赤色で埋め尽くされるほどファンが急増している。
フェイスブックで「広島東洋カープファン」のアカウント名を持ち情報発信している公認会計士・福留聡氏が、新たな顧客を獲得しリピーターを生み出すサービス・販売戦略の実像を追っている。
ここ数年の推移をみると、売上高は約100億円、最終利益は2~3億円程度で推移していて、年棒もおおむね総額20億円程度に抑えられている。決算書が公開されていないのであくまでも推定するしかないが、ちまたで言われている『売上高から、設備関連や諸経費の固定費をあらかじめ見積もり、そこから赤字にならないように年棒総額を決めて、総額の範囲内で個々の選手の年棒を決めている』という指摘は当たっていると思う。
*年俸総額が一番多い球団は、ジャイアンツの45億1200万円、ちなみにカープは12球団最低の20億6800万円。MLBの最高はヤンキースとドジャーズの2.37億ドル(108円換算で256億円)(2013年)
プロ野球球団の収益構造は、主に収入がチケット売り上げ、放映権、スポンサー・広告収入、飲食料・グッズ収入、ファンクラブ会費・野球教室開催収入などで構成され、一方費用は、選手年棒と関連費用、事業運営費、販売管理費、人件費、球場使用料等興行経費等からなる。なかでも選手年俸と関連費用は全体の3~5割に達するといい、この部分の支出を厳密にコントロールしていることが黒字経営の一番の要因になっているというのだ。
それに加え最近では垢抜けた若手選手が多くなり、広島にゆかりのない若い女性たちが熱烈なファンになる『カープ女子』(写真)も全国に出現するようになった。
そうしたニーズをうまくとらえ、幅広い客層に楽しんでもらえるような「ファンサービス」を地道に取り組んできた成果が出てきている。
席の種類は全部で34。「間違いなく12球団で一番多い」といい、クッションに寝そべりながらゆっくり観戦できる「セブン─イレブン・シート寝ソベリア」(写真、22,500円)、家族連れなど大勢で焼肉をしながら野球を楽しめる「びっくりテラス」、30人が集まってにぎやかに観戦する「パーティーフロア」などが人気だという。(http://www.carp.co.jp/ticket/ryokin/ryokin_ichiran.html)
市町村のPRイベントなどに提供していた「かば広場」(写真は「ステイリーハウス」)に続き、今年に入りレフト側にも「ごりら広場」を設置。また真冬の寒さを体感できる「アイスボックス」を夏季限定アミューズメント施設としてオープンさせるなど途切れぬ話題を振りまいている。こうした取り組みの根底に流れるのは、孫から祖父母まで3世代にわたり楽しめる球場づくりだ。(https://www.carp.co.jp/huwahuwa/slylyhouse.html)
同社は今年5月、気軽にスタジアムに足を運べない首都圏のファンを対象に、交通費を球団が負担して観戦に来てもらう「弾丸ツアー」を主催する試みをはじめた。
「いくら他球場で観戦してもらっても、当社の収入にはなりません。そこで『交通費を払って広島に来てもらえる方を増やしたい』と思い、関東からバスでファンクラブ会員約150人を招待する弾丸バスツアー、カープ女子限定の新幹線観戦ツアーを主催しました」
とくに女性を対象とした新幹線ツアー(写真)では倍率が15倍以上になるなど申し込みが殺到したそうだ。
球団キャラクターの「カープ坊や」イラスト入りの真っ赤な台車、キャップを模したゴルフヘッドカバー、メード・イン・USAにこだわったアンティーク調のガレージクロック。とにかくユニークな商品が多い。(http://www.shop.carp.co.jp/index.html)
話題性だけでなく、売り上げの実績も申し分ない。
10年ほど前までは数億円程度にすぎなかったグッズ関連販売の売り上げが、直近で約20億円にまで拡大しているのである。全売上高の約2割を占めるまでになりすでに経営の重要な核に成長したといってもよいが、今年もその勢いは維持しているという。
それでは、最後にみんなでこの曲を。「それ行けカープ」