社員が交通事故を起こした。追突事故で相手はむち打ち症になっているという。
事故を起こした本人と被害者宅に伺いお詫び。ところが、会社に謝罪することをうっかり忘れていた。会社の車を運転していて事故に遭い、車は使えないし、仕事もままならず、社長が立腹しているという情報が入った。
早速電話を入れ、あいさつに伺うことを約束した。
今度は会社の責任者(安全運転管理者)という立場で、一人で出かけた。会社は少し遠く、自宅から2時間かかる。
ところが約束の時間に社長はいない。聞いていた携帯電話に電話するも留守電になっている。
30分待って会えないなら、名刺と菓子折を置いて帰ろうと思っていた。
すると電話がかかってきた。現場の時間が予定より長くなり、もうすぐ帰るので待っていて欲しいということだった。
ひとしきり交通事故と、あいさつが遅れたことのお詫びをしたが、そのうち仕事の話題に変わった。
社長から現在の仕事と、夢を滔々と聞かされた。自分の会社の状況も話した。ジョイントして何か面白いことが出来そうな予感がした。そんな話で場が盛り上がってきた。
朝から行ったが、もうお昼の時間だ。
一度話し合いをしたいので、自分の会社に来て下さいという約束をする。
交通事故の話はどこかに行ってしまったようだ。
帰つときには久しぶりにあった友人のような関係になっていた。
こんなことがあるんだ! 正に「雨降って地固まる」という思いだった。
今度はこちらの会社で御来社をお待ちしています。
左卜全とひまわりキティーズ/老人と子供のポルカ(1970年)